上司に叱られた際や仕事でミスをしてしまった場合など、様々な理由で「仕事を辞めたい」と考えたことがある人は多いのではないでしょうか。
本記事では、仕事を辞めたいと思う理由の分析から、退職したいと感じた時にまずやるべきことまで徹底解説していきます。
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仕事を辞めたくなる理由7つを紹介
ここでは、まず「仕事が辞めたくなる理由」を紹介していきます。
以下のような理由から人は「仕事を辞めたい、、、」と考えることが多いようです。
上記の理由について、詳しく解説していきます。
職場の人間関係がストレスに感じる
職場の人間関係によるストレスが原因で、仕事を辞めたいと感じる方は非常に多いです。
労働政策研究・研修機構が実施した調査によると、21~33歳のうち約30%近くが職場の人間関係を理由に退職をしたという結果が出ています。
上司が苦手、仲の良い同僚がいない、周りに信頼されていない、のけ者にされている、など会社に行くたびに人間関係のことでストレスを感じると、次第に辞めたいという気持ちが強くなっていくものです。
ただし、いきなり辞めるという決断をする前に、以下のような対策を取ってみるのが良いでしょう。
- 同僚や上司は仕事だけの関係だと割り切る
- コミュニケーションの相手を絞る
- 自分の仕事に自信を持つ
- 仕事以外のことに打ち込む
人間関係を理由にした転職は、選考時にもマイナスポイントとして見られがちです。まずは解決方法を模索したうえで、どうにもならないと感じた場合に、転職を決断するのがおすすめです。
参照:独立行政法人労働政策研究・研修機構「若年者の離職状況と離職後のキャリア形成」
給与が少ない
給与が少ないのも仕事を辞めたくなる原因です。
前述の人間関係と同様に、給料が少ないことを理由に退職する人は多いです。
実際、厚生労働省が実施した雇用動向調査でも、退職理由のうち給料等収入が少なかったと答えた人は、約9%でした。
仕事量に給与が見合っていない、残業代が払われていない、そもそも基本給が少ない、昇進しても給与アップを期待できないというような場合は辞めたくなりますよね。
給与アップが見込めない場合は転職も視野に入れましょう。給料を軸に転職するのは、自身のモチベーションにもなるのであれば、決して悪い理由ではありません。
給料は業界や職種によっても、ある程度決まってきます。例えば、クラウドエンジニアなど人材が不足しているような職種やM&A業界、投資銀行など入るのが難しい業界は研修の段階から高額な給与が狙えます。
ただし、いきなり給料大幅アップになるような転職は難しいです。自身の現在持っているスキルや実現したい給与額などを整理したうえで、希望する収入が段階的に実現できるようなキャリアパスを考えることが大切です。
仕事内容に不満がある
以下のように仕事内容に不満がある場合も、仕事を辞めたくなることが多いでようです。以下は仕事内容に不満がある場合の代表的な理由となります。
- 仕事にやりがいを感じない
- 仕事がつまらない
- 仕事が楽しくない
- 単純作業や無駄だと感じる仕事が多い
- 成長やスキルアップにつながっていないように感じる
- 仕事をしても評価をされない
上記を踏まえ、まずは「なぜ自分は仕事に対して不満を感じているのか」を整理してみましょう。そのうえで、どのようにすればその不満が解消されるか検討することが大切です。
例えば、「単純作業ばかりやらされる」ことに不満を感じている場合は、指示された仕事は効率的に終わらせて余った時間で、企画案の検討などやりたい仕事をやるといった対策が可能です。
また、上司に相談することで、あなたに割り振る仕事を変更してもらえる場合もあります。
残業が多い
連日長時間の残業が続いているなど、労働環境の悪さも辞めたいと感じる理由の一つです。
残業が多い場合、まずは自分に原因があるのか、それとも会社に原因があるのかというところから考えるようにしましょう。
その際、自分と仕事量や仕事内容が近い他の社員と比較してみるとよいでしょう。比べてみた結果、自分だけ残業が多かった場合は、仕事の効率が悪い可能性が高いです。
自分の1日のタイムスケジュールを書き出し、どこに無駄が発生しているか洗い出しましょう。その他、以下のような方法で仕事の効率をアップすることができます。
- 仕事に集中できる環境を整える
- TODOリストを作成し優先順位をつける
- 仕事を効率化するツールを導入する
- 日々インプットする
他の社員も自分と同様に残業が多いという場合は、仕事量が多すぎることが原因と考えられます。上司や人事部に仕事量の調整を相談してみましょう。また、部署全体で仕事の効率を高められるような案を考えるのも選択肢です。
また、どうしても残業が多くなってしまう業界や職種はあります。仕事で成果を出すうえでハードワークは最適な選択肢ですので、ある程度仕方のない部分でもあります。改善が難しいと感じる場合は転職も視野に入れましょう。
このまま続けても将来性を感じない
今の仕事に将来性を感じないというのも、辞めたくなる理由として多いです。
会社の先輩や上司の姿をみて、「将来ああなりたくない、、、」と感じて転職を決意する人もいるでしょう。現在の職場や仕事に将来性を感じないと感じる理由は多種多様ですが、代表的なものには以下のようなものがあります。
- 仕事をしていてもスキルアップ・成長していると感じられない
- 今の延長線上では思い描いたキャリアを形成できると感じない
- 業界的に斜陽産業だと感じる
- 職種的に将来性がない
- AIやロボットに代替されるリスクが高い
- 会社の離職率が高い
- 意思決定スピードが遅い
- イノベーションを嫌う社風のため新しいことが出来ない
本当に将来性のない会社や仕事を続けることは、実はリスクやデメリットが多いことに注意が必要です。主なリスクとしては、「スキルアップができなくなる」「長年勤めても給与が増えない」「急なリストラの可能性」「キャリアアップできない」等、様々です。
会社自体に将来性を感じない場合は、転職も視野に入れることが必要になるでしょう。
会社からの評価が低い
会社からの評価が低いのも、仕事を辞めたくなる理由のひとつです。
評価が低いと、職場にいても自分に自信が持てず、必要以上にストレスを感じてしまうものです。些細なことで落ち込んでしまう、頼られていないと感じてしまうなど、ネガティブなことばかり考えてしまいます。
また、会社からの評価が不当に低いと感じるなど、人事評価に不満がある場合も退職したいと感じる人は多いです。
会社からの人事評価に不満を感じるポイントには、以下のようなものが挙げられます。
- 人事評価の基準に不満がある
- 評価されても給与が増えない
- 人によって評価の観点がばらばらで不平等に感じる
- 仕事で成果を出す人より上司を持ち上げる人の方が評価される
- 現場を見ていない人に評価される
- 自身の評価と会社からの評価に差がある
会社からの評価が低い場合、自分に原因があるからなのか、会社が評価が不適切なのか客観的に分析を行うことが大切です。なぜなら、自分に原因があることに気づかず転職してしまう、転職先でも同じことを繰り返してしまう可能性が高いためです。
自己評価と他社評価に乖離がある場合、自分を客観視する能力が低い可能性もあります。そのような場合には、周りの意見も聞きながら、自身にも省みるべきところはないか考えてみましょう。
そもそも働きたくない
仕事に疲れてしまって、「もう働きたくない」と考えてしまうこともあるでしょう。
もう働きたくない、何もしたくないと感じる理由は様々です。人間関係の悩みもあれば、働くことそのものに嫌気がさしてしまっていることもあるでしょう。
その他にも以下のような理由で働く意欲が失われてしまいがちです。
- 怒られるのが不安など職場に行くことに強いストレスを感じる
- 毎日働いていること自体に疑問を感じてしまった
- 将来の目標が持てないから
- 長時間労働で心身が疲れている
もう働きたくないと感じてしまったときは、一度休養を取ってみるのも選択肢です。仕事から離れて自分を見つめなおしながら、これからどうなりたいか人生の目標やビジョンを考えてみましょう。
その他、副業をはじめてみたり、仕事のスキルアップにつながる勉強をしたりするのも良いでしょう。副業や勉強を通じて成長していると感じられると、毎日の活力も湧いてくる場合もあります。
また、今の職場では解決できない問題がある場合は、転職も選択肢として検討するとよいでしょう。
仕事を辞めたいと思った時にまずやること4選
ここでは、仕事を辞めたいと思ったときにまずやるべきことを4つ紹介していきます。
それぞれ解説していきます。
なぜ辞めたいと感じているのか書き出しながら整理する
まずは、なぜ辞めたいと感じているのかノートやワードに書き出しながら整理してみましょう。整理することで辞めたいと感じさせられている根本的な問題が見えてくるはずです。
実際にテキストにして書き出すことで頭の中で考えるより、気持ちと頭の整理がつきやすいものです。
心の中で、「なんで辞めたいと感じているんだろう」「仕事で嫌な部分は何だろう」というように、セルフトークしながら進めるとなおよいでしょう。
以下のような質問を頭の中でして、回答を紙に書いていきましょう。
- 仕事を辞めたいと感じている理由は何だろう?
- ストレスの原因となっていることは何?
- どうしたら今の悩みが解決できるだろう?
紙に書くことで自然と頭の中が整理され、考えていることやキャリアの棚卸が可能になります。また、書き出したことを後日見直すことで、自分の感情のパターンがつかめるようになるメリットもあります。
仕事を辞めたいと強く感じた時だけにやっても効果的ですが、毎日習慣づけることで自分を客観視する力も高まります。
その「問題」は仕事をやめることで解決できるのか考える
紙やノートに書き出すことでわかった”問題”は、仕事を辞めることで解決可能か考えてみましょう。
まずは仕事を辞めて解決できる問題、仕事を辞めなくても解決できる問題に分類してください。そのうえで、解決可能な問題に対策をすることで今の職場に残るという決断をするのも決して間違った選択ではありません。
辞めることだけが、解決策ではありません。特に、「上司に怒られたから」「ミスをしてしまったから」など、一時の感情で辞める決断をするのは大変危険です。後で後悔することになるケースが多いでしょう。
まずは解決可能な問題に対して、下記のような視点を持つことが大切です。
- スキルアップすることで解決可能か
- 上司に相談することで解決できないか
例えば、残業が多いから辞めたいという場合でも、スキルアップして仕事を効率化すること可能なケースも有ります。また、場合によっては上司に相談して仕事量を調整してもらったりといった方法で解決できる場合もあるでしょう。
仕事を辞める決断は慎重に!一時の感情で辞めない
繰り返しになりますが、仕事を辞めるかどうかの判断は慎重に行うことが大切です。一時の感情で辞めると後で後悔する可能性が高いでしょう。
ここからは、仕事を本当に辞めるべきかどうかの判断基準について解説していきます。
仕事を本当にやめるべきサインとは?
以下のようなサインがあったら仕事を辞める検討をしたほうがよいでしょう。
- 同じ仕事だけをやらされて全く成長できない
- 出勤しようとすると不安で体調が悪くなってしまう
- 長期間給料が変わっていない、もしくは下がっている
- 会社に成長性や将来性がないと感じる
- 悪質なハラスメントが常態化している
- 将来の目標が今の会社にいても実現できない
- 優秀な社員から順に辞めていく
- 上司や先輩の姿を見て将来そうなりたくないと感じてしまう
上記のようなサインがあるにもかかわらず、仕事を続けることは時間を無駄にしてしまうことや、心を病んでしまうことにもつながりかねません。
「継続は力なり」と言いますが、時には無理に続けるよりも辞めることも選択肢の一つとして検討するべきとなります。
一時的に仕事を休んでみる
もしも仕事を通して感情的になっていたり、疲労が溜まって冷静な判断が出来ない時は、一時的に仕事を休んでみるのも良いでしょう。
仕事から離れてみると、自分のことや仕事のことを俯瞰してみられるものです。客観的に自分を見つめなおすことで、自ずとどうすればよいか見えてくることも多いでしょう。
休暇中には、旅行に行ってしまうのもありです。景色のいいところや温泉地などに行き、身も心もリフレッシュすることで、前向きに仕事に取り組めるようになることもあります。
長期の休暇とはいかなくても、1日有休を取るだけでも大きく違うため、感情があれているときや疲労が溜まっているときは試してみるとよいでしょう。
仕事を辞めると決意した後に今の職場でやれること
ここからは、仕事を辞めると決意した後、転職先に行くまでの間に今の職場でやれることを解説します。
退職することを決めた場合、そのうえで転職するまでの間に「やっておくべきこと」は実は様々有ります。ここでは上記の代表例をそれぞれ解説していきます。
資格を取得する
今の職場にいるうちに、資格を取得しておくことでキャリアアップや安定した雇用につながります。
ビジネスや転職に役立つ資格は様々な種類がありますが、以下に比較的取得しやすい汎用性の高い資格を紹介します。
- 登録販売者:医薬品の販売に携わる職種
- 日商簿記検定:財務や経営管理の知識が身につく
- ITパスポート:ITに関する基礎的な知識を持っていると証明できる資格
- ファイナンシャルプランナー:保険や投資などの知識が身につく
- MOS(マイクロソフトオフィススペシャリスト):エクセルやワードが使いこなせることを証明できる資格
上記は在職中でも比較的簡単に取得できる資格です。
狙う転職先によってはより高難度な資格が必須な場合もあるため、目指している業界や企業、職種で必要な資格を調べて今のうちに準備を進めましょう。
資格の他、英語力を証明する試験に挑戦するのも良いでしょう。グローバルな取引のある企業や外資系企業に転職したい場合は、ビジネスレベル以上の英語力が求められます。TOEICやTOEFL、英語検定などの勉強をして、高得点を狙いましょう。
アピールできるような実績を作る
今の職場にいるうちに、転職先にアピールできるような実績を作るのも大切です。
営業マンであれば、自社でトップクラスの営業成績を出せれば、転職で大幅なキャリアアップも狙うことも可能になります。
また、企業側は選考時に単純な営業成績に加えて、「成果を高めるためにどんなアプローチをしたのか」という部分を重視する傾向があります。
成果が伸び悩んだ時や目標を伸ばしたいと考えた時に、どこに課題があるか考え、どんな対策を施したかについて説明できるようにしておくことが大切です。
上記は営業以外の職種でも同じです。マーケターであれば、どんな施策でどれだけの効果を出してきたか、経理スタッフであれば、ミスのないことや業務効率化につながる社内マニュアル作成実績などがアピールポイントになります。
将来の目標を考える
仕事を辞めるまでの間に改めて、将来の目標やキャリアプランを考えましょう。
「これからどうなりたいか」「人生をどうしていきたいか」「何を実現したいか」等、退職を決めた時は、将来の目標を改めて考え直してみる絶好の機会です。
頭の中で自問自答するだけでなく、紙やノートに書き出しながら考えることが大切です。将来のビジョンを明確にすることで、今何をすべきなのか、転職活動でどんな職場を目指すべきなのかなんとなく見えてくるでしょう。
自分が数年後数十年後どうなっていたいか、軸となるビジョンが決まったら、それを実現できる転職先は何なのか入念に調査をしながら決定していきましょう。
描けるキャリアは目指す業界や職種によっても大きく異なるため、まずはビジョンや目標を決めたうえで、キャリアプランを決めることが大切です。
キャリアプランが明確な人は選考の時も好印象です。企業の面接では「将来どうなりたいか」と聞かれることが多いです。求職者の将来像と企業側が用意できるキャリアパスがマッチしていれば採用される可能性は大きく高まるでしょう。
これまでのキャリアを振り返る
仕事を辞めると決めた後は、これまでのキャリアを改めて振り返るチャンスでもあります。
これまで身に着けてきたスキル、培ってきた経験、出してきた実績を棚卸しましょう。
ここで洗い出した情報は、転職時の書類作成や面接時に大いに役に立ちます。
また、今回辞める決断をすることになった理由についても、改めて分析してみることが大切になります。キャリアアップのための前向きな退職であれば省みる必要性は低いですが、もしも後ろ向きな理由で辞める場合は特に重要です。転職先でもまた同じことを繰り返してしまうことのないように、なぜ辞めたいと感じたのかいろんな視点から考えてみましょう。
仕事を辞めたいけど言い出せないときの対処法
ここでは、仕事を辞めたいけど言い出せないときの対処法を紹介していきます。
退職を伝える際は、以下のポイントを抑えておくとよいでしょう。
「相談」ではなく「決意」として伝えると引き止められない
退職の意思を会社に伝えるときは、相談ベースでは無く、自身の中で決意した「決定事項」として伝えることが大切です。そうすることで引き止めを防ぐことができます。
仮に、「辞めようと考えているのですが、、どう思いますか?」というようなトーンで退職の意思を伝えた場合、以下のように様々な方法で引き止めに合う可能性が高いです。
- 人手が不足しているので今やめられると困る
- 年収を増やすから残ってほしい
- 残業を減らすから残ってほしい
- 将来重要なポジションを任せようと考えている
- 今転職しても同じことを繰り返すぞ
- 今のプロジェクトが完了するまで続けてほしい
以上のように、人情に訴えかける方法から待遇改善を約束する方法、不安をあおる方法、強引な方法まで、上司や人事部は様々な手法を駆使して引き止め交渉を行うことがあるでしょう。
実際、引き止めで気持ちが揺らいで「少し考えさせてください」となってしまう方も決して少なくありません。待遇改善などが引き止め時の交渉材料となる場合は、その場限りの話となり実現しないケースもあるので注意しておきましょう。
人手不足で他の人に迷惑がかかることを気にする必要はない
なかには職場の人手不足を気にして、なかなか辞めると言い出しにくい方も多いのではないでしょうか。自分が辞めることで、同僚や上司たちに迷惑がかかると考えると、なかなか一歩踏み出せこともあるでしょう。
しかし、人手不足は根本的には経営層やマネジメント層に問題があるケース多いため、職場に残っても根本的な解決にはなりません。人手不足が起こっている原因は以下の通りです。
- ビジネスモデルが悪い
- 固定費を抑えるために人を増やすのを渋っている
- 採用力が低い
新規事業やスタートアップであれば仕方が無い時もありますが、ある程度長期で経営している会社で人手不足であるにもかかわらず改善の意思が見られないのは問題です。
会社や経営者側が解決しなければいけない問題なので、退職希望者が気にする必要はありません。
直属の上司に伝えにくい場合は人事部に相談する
基本的に直属の上司に退職を伝えるのが望ましいですが、関係性によっては退職意思が伝えにくい場合もあるでしょう。そういった時は、人事部に相談するという選択肢もあります。
また、退職の原因が上司のハラスメントの場合、上司に退職理由を直接伝えることは難しいため、人事部に退職届を出しつつ然るべき部門に通報するのが望ましいでしょう。
また、上司に伝えるのは気が引けるからと言って、メールで言う、机に退職届を置いておくといった形で辞めるのはあまりおすすめしません。「受理していないと言われて退職が引き延ばしになってしまうケース」やがあり、退職がスムーズに出来ない危険性があるためです。
手続きを踏んで退職することで転職もスムーズになるため、しっかり対応していきましょう。
【年齢別】仕事を辞めたいと感じた時のポイントと注意点を解説
ここでは、年齢別で仕事を辞めたいと感じた時の考え方や転職市場のポイントを解説していきます。以下の年代別で解説します。
- 第二新卒
- 20代後半
- 30代
- 40代
- 50代
上記の年代別に、退職した場合の転職活動のポイントや注意点を解説していきます。
第二新卒
第二新卒の方は転職先の選択肢が多いので、初めて入社した会社が「違う」「辞めたい」と感じている場合は転職という選択も十分ありです。
この年代であれば、異業種や未経験の職種であっても経験・スキル問わず企業は成長性やポテンシャルを見て採用してくれます。
また、同じスキル・能力であれば選考時は若い人の方が有利です。応募できる求人も多いです。30代以降は応募できる求人ががくっと減ります。
また、第二新卒の転職活動は新卒の時よりも選考フローが少ないのも特徴です。新卒の時は、エントリーして、ES提出、SPI、一次面接、二次面接、三次面接、四次面接、、と複数の工程を踏む必要がありましたよね。対して、第二新卒はエントリー後は、SPIもなく二次面接までで終わるケースが多いです。
ただし以下のような注意点もあります。
- 新卒の会社を辞めるまでの期間が短すぎると印象が悪い
- 新卒の会社で経験やスキルを積めない
- 新卒時に比べて研修制度は整っていない場合が多い
特に今の会社を2~3ヶ月で辞めた場合、面接で必ず理由を聞かれます。退職理由によっては選考が通りにくくなるので、理解したうえで対策を練る必要があります。
20代後半
20代後半でも、第二新卒同様に応募できる求人は多いため、辞めて転職先に困るといったことは少ないでしょう。
また、この年代からは前職での経験やスキル、実績といった部分にも焦点を充てられます。
即戦力の採用というほどではありませんが、成長性とスキル両方を加味した選考が行われます。
20代後半で、今の職場で高い実績を出せている場合は転職で大幅なキャリアアップも期待できます。
30代
30代からは、即戦力人材を求める企業がぐっと増えます。自身のスキルや実績に自信がないという方は、慎重に退職の判断を行った方が良いでしょう。
勢いで仕事を辞めてしまうと以下のような失敗につながります。
- 希望する転職先が見つからない
- 転職後ポジションや給料が下がった
30代前半はまだ、成長性が採用基準に含まれますが、30代後半となるとマネジメントスキルなども含めて即戦力かどうかが重視され始めます。したがって30代後半の人の未経験職種への転職はかなり難しいでしょう。不可能ではないですが、給与など待遇が大幅ダウンする場合も多いです。
一方で、同職種内でキャリアアップのための転職であれば、給与大幅アップも期待できます。また、この年代からはハイクラス人材向けの転職サービスの利用も選択肢になります。
以下のようなポイントを抑えて転職活動を行いましょう。
- 入念な準備をする
- 自分の考えやスキルを企業に伝える準備をする
第二新卒や20代後半の転職活動とは違い、希望先企業の事業をよく理解しどんな面で役に立てるか、自身のどんなスキルが活かせるかアピールすることが重要です。
40代
40代で仕事を辞めたいと思った場合は、なおのこと慎重な判断が必要です。
以下のような判断基準を軸に入念な検討を行いましょう。
- 仕事を辞めることでキャリアパスは実現可能かどうか
- これまで培ってきた経験やスキルを活かすことができるか
- 企業の採用ニーズに当てはまっているか
40代で仕事を辞めて転職をする場合、ある程度志望先の企業も絞って考えたほうが良い場合も多いです
志望先企業が募集しているポジションに対して、自分のスキルや経験で具体的に貢献できるかどうかという視点が大切です。熱意だけでなく、どれだけの成果が創出できるかをより定量的にアピールすることがポイントです。
50代
50代で仕事を辞めたいと感じた場合は、なおのこと慎重な判断をする必要があります。
転職を成功させる際は特別なアプローチが必要です。
- 人脈や関係性を活かして転職する
- 複数の転職エージェントを利用する
50代の場合は、応募できる求人が少なく一般的な転職サイトを使うのは難しいと言えます。そこでこれまで培ってきた人脈を活かして、リファラル採用を狙うのは選択肢です。
50代であれば、知り合いも会社内でそれなりのポジションについている場合が多いです。相談することで、社内で口をきいてもらいポジションを用意してもらえることもあるでしょう。仕事を辞めたいと感じたタイミングから、社内外で人脈の輪を広げておくことが大切だと言えます。
また、50代だと転職エージェントを使ってもいいのか、、と考える人も少なくありません。結論から申し上げますと、どんどん使った方が良いでしょう。相談相手を増やす紹介してもらえる求人数を増やすことになりますので複数の転職エージェントを活用するのがおすすめです。
50代ですと家族のいる方も多く、転職活動が長期化するリスクは避けたいものです。可能な限り現職に在籍している間に転職先を見つけたうえで、退職したほうが良いでしょう。
仕事を辞めたい時のよくある質問
ここでは、仕事を辞めたいと考えている人からよくある質問に対して、Q&A形式で回答していきます。
退職を伝えるタイミングはいつがいいですか?
退職の意思を会社に伝えるタイミングは、遅くても1ヶ月前が適切です。
一般的には1~3ヶ月前に伝えるのが常識だと言われています。
また、企業の就業規則によっても退職を伝えるタイミングが規定されている場合がありますので、確認しておきましょう。また、法律上は退職の2週間前でも問題はありませんが、引継ぎや取引先、同僚、上司への挨拶を考えると時間が足りない場合が多いです。
その他、退職を伝えるのは転職先企業の内定を”承諾”した後にしましょう。口頭で内定と告げられた段階や内定通知書が送られてきた段階ではまだ、内定取り消しのリスクがあります。書面で内定通知書をもらったうえで、自身が承諾した段階で退職意思を今の会社に伝えるのが大切です。
また、1日の中でも上司が忙しいタイミングで伝えるのもモラル上やめたほうが良いでしょう。
いい会社だけど辞めたいというのは間違っているのでしょうか?
大手で安定している、給料が高いなど、一般的にいい会社だけど、辞めたいという人は以下のような理由から意外と多いです。
- 人生の優先度が変わり希望する働き方が変化した
- 友人や知り合いと比較して成長していないと感じた
- 本当にやりたいことなのかわからなくなった
例えば、20代の頃であればハードワークも厭わずとにかくキャリアアップすることを目標に働いていたが、30代になり家族ができて子供との時間を大切にしたくなった。というようにライフステージの変化に伴い、仕事に求める優先度は変わってくるものです。そうなったときに、例えいい会社であっても辞めたいと感じる方は多いでしょう。
また、長年いい会社だと思って努めてきたけど、学生時代の友人と久々に再開して仕事の話を聞くと自分が全く成長していないことに気づいて辞めたくなった。という例もよくあります。特に大手で働いていた人が、ベンチャーでポジションを大幅に上げて活躍している友人をみてベンチャー志向が強まるケースがよく見られます。その逆もまたしかりです。
いい会社だけど辞めたいと感じた時は以下のような対処法を取るとよいでしょう。
- 部署異動を希望する
- 一度休職する
- 転職する
自身も感じているように、今の会社が「いい会社」であることは間違いないので、転職にはややリスクがあることを理解しておくようにしましょう。そのうえで、思い描くキャリアパスや働き方を実現するために転職が必要である場合は、辞めて新しい職場を探すのも良い選択だと言えます。
仕事を辞めたいと思ったときにやるべきことまとめ
ここまで、仕事を辞めたいと考えてしまう理由の分析や退職したいと思ったときの対処法まで解説してきました。
退職したいと思った場合、年代によっても考え方は異なります。年齢が上がれば上がる転職先を見つけるのが難しくなってきますので、勢いで退職するのは危険です。退職するかどうかは慎重な判断が必要です。
今の会社では思い描いているキャリアパスが実現できない、働き方を変えるには辞めるしかない、他の職種に挑戦したいなど、辞める理由を自分の中ではっきりさせたうえで、退職の決断をすることが大切です。