ハローワークで転職活動をする際、「どういう流れで使えばいいのか分からない」「ハローワークで転職成功は出来るのだろうか?」といった疑問や不安を持った方は多いのではないでしょうか?
ハローワークは雇用のセーフティネットのひとつであり、上手く活用することで転職活動を有利に進めることも可能ですが、利用にあたっては注意点もあります。
本記事では、転職活動にハローワークを活用する際の流れやポイント、注意点等について解説していきます。
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ハローワークとは?
ハローワークとは、厚生労働省管轄の公共職業安定所のことを指します。全国500ヶ所以上に設置されており、日本における労働市場のインフラを担う機関のひとつとして、雇用のセーフティネットとして様々な役割を担っています。
ハローワークでは、日本国内の安定雇用維持を目的に、求人の紹介や転職・就職の相談対応など、様々なサービスを提供しています。
求人・求職の手続きだけではなく、失業手当の手続きや様々な資格・スキルを得ることが出来る職業訓練を受けることも可能です。
このように、労働インフラとしての機能はもとより、雇用に関する様々な手続きが出来る機関となっています。
在職中でもハローワークは使えるのか
結論から申し上げますと、在職中でもハローワークを利用可能です。
ただし、注意点として「ハローワークは基本的に離職中の方を対象とした施設」である点を理解しておきましょう。在職中の方の場合、退職時期が決まっていないと応募ができない求人もあるようです。
また、ハローワークの開庁時間も平日日中のみが基本なので、在職中の方にとっては利用しにくいといえます。
ハローワークの転職支援サービスを解説
ここでは、転職希望者がハローワークを使って何ができるか、以下の点に沿って解説していきます。
- 求人の検索・閲覧
- 求人紹介や転職・就職の相談
- 書類作成(履歴書・職務経歴書など)の支援
- 自己分析の支援
- 面接対策
- 各種就活セミナーの提供
- 公共職業訓練
- 雇用保険の手続き
前述したように、ハローワークでは求人の紹介だけではなく、様々な労働インフラとしての機能を有しており、活用することで転職活動を有利に進めることが可能です。
上記について、詳しく解説していきます。
求人の検索・閲覧
ハローワークでは求人情報の検索や閲覧が可能です。
設置されている求人検索用のパソコン上で、希望条件に併せて全国の求人を絞りこみ検索することができます。また、ハローワークの求人情報は、自宅のパソコンからweb上でも検索することが可能です。
求人紹介や転職・就職の相談
ハローワークでは、窓口で担当スタッフに求人紹介の依頼や転職・就職相談をしてもらうことができます。
求人紹介は、転職エージェントなどと異なり、基本的に自身が検索で見つけてきた職業を紹介してもらう方式です。ただし、窓口スタッフに相談することで職員とともに希望求人を探すこともできます。
求人に応募することで、ハローワークが求人を出している事業所に紹介してくれます。また、ハローワークインターネットを利用してオンラインで直接応募をすることも可能です。
求人に関する質問がある場合も、窓口の職員が答えてくれるため、求人を見ただけでは分からない点については、代わりに募集企業に問い合わせてもらうことも可能です。
ハローワークでは、求人紹介だけでなく、転職や就職に関する相談をすることもできます。どのように就職を進めたらいいかわからない、仕事の探し方を教えてほしい、未経験職種に挑戦したいなど、様々な相談に乗ってもらうことも可能なので、不安や不明点がある人は積極的に活用していきましょう。
書類作成(履歴書・職務経歴書など)の支援
ハローワークでは、履歴書・職務経歴書など書類作成の支援も行っています。
応募書類は選考時に重要視される項目なので、正しい書き方をすること、内容を充実させることが大切です。ハローワークでは、細かい部分まで添削してもらえますので、自信がない方はぜひ活用してみることをおすすめします。
書類作成サービスは、事前予約して利用するのがおすすめです。
自己分析の支援
ハローワークでは、自己分析の支援も行っています。
自己分析は、自身の就職の軸や強み・弱みを知るうえで大切です。窓口の職員からアドバイスを受けながら進めることで、自分だけで行うよりも客観的な分析が可能となるメリットがあります。
入念な自己分析は、選考の通過率アップにもつながりますので、ハローワークのサポートも活用しながら進めていきましょう。
面接対策
ハローワークでは、面接対策もしてもらえます。面接で企業からよく聞かれる質問の例とその回答方法、面接時に気を付けるポイントなど、総合的な指導を受けられます。
窓口の職員がマンツーマンで面接練習をしてくれますので、面接に自信を持って臨むことが可能です。
各種就活セミナーの提供
ハローワークでは、以下のように様々な就活セミナーも提供しています。
- 自己分析関連のセミナー
- 就活ノウハウに関するセミナー
- 企業へのアピールポイントを考えるセミナー
- 書類作成に関するセミナー
- 面接対策に関するセミナー
- ビジネスマナーに関するセミナー
セミナーは各地域のハローワークによって異なりますので、詳しくは窓口でご確認ください。地域によってはオンライン上にもセミナー情報が掲載されています。
公共職業訓練(ハロートレーニング)
ハローワークでは、ハロートレーニングと呼ばれる職業訓練を提供しています。
職業訓練には以下のようなものがあります。
- パソコンスキルトレーニング
- IT知識の基礎講座
- 簿記の基礎講座
- webサイト制作トレーニング
- Javaプログラミング講座
- 介護職員初任者研修養成科
- 介護福祉士実務者研修
- 電気設備メンテナンス講習
- 建築CAD
- 医療事務・クラーク養成科
幅広い職業訓練が基本的に無料で受けられるので、積極的に活用することをおすすめします。
※中には、有料のものもあるので注意
地域のハローワークによって提供している内容は異なるので、近くのハローワークに行って確認してみましょう。
雇用保険の手続き
ハローワークでは、雇用保険の手続きを行うことも可能です。
雇用保険で失業等給付を受け取ることができます。現在の職場を退職した後、次の仕事に決まるまでの間、給料の50~80%が給付されます。
失業手当の受給条件は以下の通りです。
- 失業状態であること
- 一定期間以上雇用保険の被保険者であったこと
- ハローワークで求職申込書を提出すること
失業手当を受け取るためには、必ずハローワークで手続きを行う必要があります。失業した際には、まずハローワークで求職申込書を提出することからはじめましょう。
参照:ハローワークインターネットサービス「雇用保険の具体的手続き」
ハローワーク利用の流れについて
ここでは、ハローワークを利用して転職活動を行う際の流れを、ステップ形式で紹介していきます。
以下のフローで利用を進めましょう。
- 求職申し込みの手続きをする
- ハローワークカードを取得する
- 求人検索パソコンで求人を探す
- 窓口で就職相談をする
- 応募する
- 応募企業の面接を受ける
それぞれ解説していきます。
求職申し込みの手続きをする
ハローワークで転職活動を行う場合、まずは受付で求職申し込み手続きを行いましょう。
その後は、設置してあるパソコンで求職者登録を行いましょう。求職申し込み書を入力すれば完了です。自宅からでもハローワークインターネットサービスを使って登録可能です。
ただし自宅から登録した場合、仮登録扱いとなるためご注意ください。仮登録後にハローワークに直接行き、本登録を行いましょう。期限は仮登録から1週間以内です。
パソコン入力が苦手な方は、受付で伝えれば手書きの申し込み用紙がもらえます。
ハローワークカードを取得する
ハローワークの求職申し込みが完了したらハローワークカードが発行されます。
今後、ハローワークの利用時に、認証のために使用するカードとなるので、大切に保管しておきましょう。
求人検索パソコンで求人を探す
求職の申し込みが出来たら、ハローワーク内に設置してある求人検索パソコンで求人を探しましょう。
ハローワークの求人は、職種や雇用形態など様々な条件で絞り込み可能です。
また、ハローワークに登録されている求人はインターネットさえ使えれば自宅のPCやスマホから確認することも可能です。自身の希望条件に合わせて、しっかり求人を探しましょう。
窓口で就職相談する
求人検索と同時に、窓口で就職に関する相談をすることもできます。
自分に合った求人の探し方、選考対策のコツなど、気になることを聞いてみましょう。
求人へ応募
ハローワーク経由の求人応募は以下の流れで進みます。
- 応募したい求人の求人番号をメモする
- 窓口で求人申し込み書を記載する(パソコンで求人仮登録も可能)
- パソコンで求人票を印刷する
- 求人票を窓口に渡す
- 窓口スタッフがその場で企業に電話して面接の調整をしてくれる
- すでに募集枠が充足していることもある
- 紹介状が渡される
- 紹介状と履歴書、職務経歴書をもって面接へ
以上の流れを踏まえて、興味がある求人は内容をしっかり確認して応募していきましょう。
企業の面接を受ける
企業の面接を受けて、一連の流れが完了です。
ハローワークで面接対策のサポートを受けられるので、しっかり準備して臨みましょう。
転職活動でハローワークを利用するメリット
ハローワークのメリットや強みは以下の通りです。
- 求人数が多い
- 地元の求人が探しやすい
- 内定承諾の催促や大量のメールがない
それぞれ解説していきます。
求人数が多い
求人数の多さはハローワークの最大の特長です。
ハローワークでは、企業が募集を出す際に一切費用がかかりません。通常の転職エージェントや転職サイトの場合、掲載時や入社が決まった際、企業側に費用が発生します。
企業側がコスト削減できるため、気軽に求人募集できる点がハローワークの求人数の多さにつながっているようです。
地元の求人が探しやすい
ハローワークでは、地元に根ざした中小零細企業の求人が多く掲載されています。大手転職エージェントにはないような求人が掲載される場合があります。転職エージェントに掲載されない求人もハローワークには掲載される要因としては、前述したように企業側に費用が一切かからないという点が挙げられます。
地元のクリニックや介護施設、保育園、美容室などで働きたい方にとって、ハローワークは希望求人を探しやすいサービスといえます。
内定承諾の催促や大量のメールがない
ハローワークでは、転職エージェントにあるような内定承諾の催促や大量の求人案内メールがありません。
厚生労働省による、雇用の安定創出を目的とした施設のため、民間企業のように利益を追求する必要がないからです。
自分のペースで就職・転職活動を進めたい、メールの通知を減らしたい人にはハローワークがおすすめだといえます。
転職活動でハローワークを利用するデメリットや注意点
ハローワークのデメリットや注意点は以下の通りです。
- 求人情報が簡略的で選びにくい
- 大企業や好条件求人は探しにくい
- 企業側の掲載審査が緩くブラック求人が一部ある
- 基本的に平日日中しか開いていない
それぞれ解説していきます。
求人情報が簡略的で選びにくい
ハローワークに掲載されている求人情報は、通常の転職サイトに比べるとかなり簡易な掲載内容となっています。
募集要項や求人条件など、最低限のことはわかりますが、職場の写真や特徴に関する情報は掲載されていません。
その他、会社のビジョンや働き方の例、キャリアパス、求められる仕事内容に関する情報も全くないか、薄めです。
反対に多くの転職サイトでは、応募前に極力ミスマッチを減らす、求人を選びやすくするために充実した情報を記載しています。転職サイトは集客の必要もあるので、求人の詳しさには各社力を入れています。
ハローワークで求人が選びにくいと感じた人には、転職サイトがおすすめだといえます。
大企業や好条件求人は探しにくい
ハローワークのデメリットとして、大手企業や好条件な求人はやや探しにくいという点があります。
そもそもこのような求人の掲載数が少ないことに加えて、求人数が多く見つけ出しにくい点も要因として挙げられます。
その他、以下のような求人を求めている方にもあまりおすすめできません。
- ハイクラス人材向けの求人
- 新規事業関連の求人
- システムエンジニアやマーケターの求人
- 成長の早いベンチャーの求人 など
これらを希望する場合は、転職エージェントや転職サイトを利用した方がスムーズに求人が見つかりやすいでしょう。
企業側の掲載審査が緩くブラック求人が一部ある
ハローワークで求人を探す際に注意すべき点として、給与を含めた諸条件が悪い「ブラック求人」が掲載されているケースがあることです。
求人掲載要件が厳しい求人サイトや転職エージェントと違い、審査が甘いことでブラックな求人内容が掲載されていることもあるようです。
各求人の募集要項や条件をよく確認した上で、応募することが大切です。
基本的に平日日中しか開いていない
ハローワークの開庁時間は、基本的に平日の日中のみなので、在職中の方には使いにくいといえます。
在職しながらの転職活動の場合、仕事終わりの19時〜20時に就職相談をしたいところですが、ハローワークの場合17時半には閉まってしまいます。
転職エージェントなどは、20時以降に対応してもらえるサービスも多く、土日も空いているので、在職しながらの転職活動でも使いやすいでしょう。
ズバリ!ハローワークで転職成功している人はいる?
実際にハローワークを利用して転職活動を成功させている人はいるのでしょうか?
結論をお伝えすると、ハローワークで転職成功することは十分可能です。実際に転職成功して、希望に合った職場で働けている人は多くいます。
ハローワークは、求人数が多いことや地元企業の募集が充実していることが特徴で、また、窓口の担当者に転職・就職の相談をすることもできます。
多くの選択肢から選びたい方や家の近くの企業で働きたい方、転職や就職に不安があり誰かに相談したい方にはおすすめです。
【体験談】ハローワークで転職活動した人の声
ここまでハローワークを活用した転職活動の方法やメリット・デメリットを解説してきましたが、実際の利用者はどのように感じているのでしょうか?
ここでは実際にハローワークを利用して転職活動をした人の体験談をご紹介していきます。
転職エージェントには無い求人と出会えた
勤めている会社が「何か違う」と思い転職を決意し、私が最初に行ったことは周りの人たちに相談することでした。
県外で転職した友達に相談したところ転職エージェントを利用するのがおすすめとアドバイスをくれました。さっそくその日のうちに登録しました。しかし、私が田舎の地方で住んでおり希望する職種も珍しいので、「求人の紹介が難しい」と言われました。東京や大阪の求人なら紹介できると言われたのですが、地元から出ることは考えていませんでした。
そこで地元で転職した友達に相談したところハローワークに通って転職決まったと聞いたので、私もハローワークに行きました。そこで求人を紹介していただいたのですが、エージェントでは紹介されない求人が数個出てきました。今、私が勤めている会社に出会えたのはハローワークのおかげです。
(29歳女性・事務員)
転職活動と同時に失業保険の手続きが出来た
現在の仕事の在職中、別の仕事に魅力を感じていました。現在の仕事をしながら転職活動をするのは勤務時間の観点から困難だったため、現在の仕事を退職することを決断し、転職活動を開始しました。
ハローワークで希望の職種、給料、休日などの条件を伝え、仕事を探してもらった。ハローワークでの求人は、転職サイトには載っていない地元の企業を紹介してもらった。地元の企業への就職を考えている人は、転職サイトで探すよりもハローワークで探す方が効率的だと感じます。私の場合は、3社ほど興味のある企業が見つかり、一社から内定をもらうことができました。
休職している期間が数か月あったのですが、失業保険などの手続きなどの情報もハローワークで教えてもらい、転職活動とともに、失業手続きを同時に行うことができました。そのため、ハローワークならではのメリットを感じながら転職活動を行うことができたと思います。
(33歳男性・会社員)
販売員から事務職へキャリアチェンジ出来た
販売員をしながら転職先を探してたときの体験談です。ハローワークを経由して応募する方法が一番安心で確実かなと思い、仕事がお休みの日を利用してハローワークへ足を運びました。
〇ハローワークを利用して良かった点
私は事務職を希望してました。担当者に相談したところ、レンタカー会社の受付事務の募集があることを知らされました。当初1名のみの募集で、実はすでに私の他に応募している方がいましたが、担当者が求人企業に問い合わせをして下さり、もう1名採用してもOKと言ってもらえました。これは本当にラッキーでした。
職探しのプロが相談相手というのはハローワークの最大の特徴だと思います。
〇ハローワークを利用して不満に思った点
いつ訪ねても混雑しているイメージです。私が利用したときは番号札を取って順番待ちをする必要があったので、待つのが苦手ならハローワークの受付開始時間より少し前に到着して待機しておくといいかもしれません。
(50代女性・受付事務)
面接対策や応募書類の添削してもらえた
ハローワークを利用して転職活動を行った際、面接対策や書類添削を無料で受けることができ、自分1人では不安な点や心配な点を解決できました。
また、応募したい求人があれば、面接の日程調整をその場で職員がしてくれるのもメリットの1つです。
はじめての転職活動時には、電話をかけるのも自信がなく不安だったこともあり、安心できました。
反対にハローワークを利用して悪かった点は次の2点です。
・面接時と待遇が違うことがあった点
・職員の対応の質がバラバラ
実際に面接時は、求人票に記載されている内容を説明されましたが、入社する際に待遇が違いました。
給料面は変わらなかったですが、有給休暇が気軽に取れない点は入社後に知らされることもありました。
そして、親身に話しを聞いてくれてアドバイスをくれる職員と、こちらが言うことしかしてくれない職員がいます。
職員の質がバラバラなため、合わない職員の方に窓口で対応されたら、別日に再度行くのもありだと思います。
(32歳男性・会社員)
ハローワークを使った転職が向いている人・向いていない人
ここまでの内容を踏まえて、ハローワークを使った転職が向いている人と向いていない人の特徴を整理していきます。
ハローワークを使った転職が向いている人の特徴
ハローワークを使った転職が向いている人は、以下の通りです。
- 地元の企業で働きたい人
- 多くの選択肢の中から選びたい人
- 中小企業/中堅企業で働きたい人
- 自分のペースで進めたい人
- 就職先が見つかるか不安な人
- 現在退職済みの人
ハローワークは、転職サイトには載っていないような地方の中小企業求人まで掲載されています。これらの求人を希望される方や職業訓練、就職サポートを受けて働き先を見つけたいという人におすすめです。
ハローワークを使った転職が向いていない人の特徴
ハローワークを使った転職が向いていない人には、以下の特徴が挙げられます。
- 条件の良い人気求人を狙っている人
- エンジニアやマーケターなど、高い専門スキルを持つ人
- 大企業で働きたい人
- 在職中の人
高い専門スキルやハイクラス人材を求める企業は人材募集でハローワークを利用することは少ないです。大手企業や条件の良い求人も同様です。
これらの求人は、募集を出すと応募が集まり過ぎてしまうにもかかわらず、採用要件は厳しく設定されています。そのため、事前に求職者をふるいにかけてくれるエージェントなどを使って募集した方が採用担当者の負担が少ないのです。
ハローワーク以外の転職方法は?
ここでは、ハローワーク以外の転職方法を紹介していきます。ハローワークの利用が向いていないと感じた人は下記の方法を活用するのがおすすめです。
- 転職サイト
- 転職エージェント
- 企業に直接応募
上記が主な方法です。複数同時に活用するのもおすすめです。
それぞれ解説していきます。
転職サイト
転職サイトは、さまざまな業界や職種の求人が多数掲載されており、求職者が直接応募可能なサービスです。ネット上で求人を探して、登録後に応募をするだけなので、ほとんど手間なく応募できる点が大きな特長です。
転職サイトのメリットとデメリットは以下の通りです。
転職サイトのメリット
メリットは以下の通りです。
- 求人情報が詳しく掲載されているので選びやすい
- 求人検索機能が優れていて探しやすい
- 大企業や専門職の求人数も多い
- 登録したらすぐに応募できる
- 自分のペースを転職活動ができる
- 転職先をじっくり時間をかけて決定できる
- 登録しても「面談しませんか?」などのしつこい電話がこない
- 自分のことはすべて自分できめることができる
転職サイトを利用すれば企業の情報が詳しく見れる上、自分自身のペースで転職活動を勧められる点がメリットといえます。
転職サイトのデメリット
転職サイトのデメリットとしては、以下が挙げられます。
- 転職活動に関する相談サービスは無い
- 面接対策や書類の添削サービスは基本的にない
- 給与などの条件交渉を自分で行う必要がある
- すべて自分で準備を進める必要がある
転職サイトは、応募まで手間もかからず自分のペースで求人を探したい人におすすめです。ただし転職に関するサポートは受けられないので自力で転職活動を進める必要があります。
転職エージェント
転職エージェントは、担当のキャリアアドバイザーが求人の紹介から転職の相談まで行ってくれるサービスです。
転職エージェントは以下のような流れで利用できます。
- サービスに利用登録する
- 担当のキャリアアドバイザーと面談を行う
- 面談時に決定した求人条件をもとにアドバイザーから求人が紹介してもらえる
- 希望する求人に応募する
- 面接など選考を受ける
エージェントを利用するメリット・デメリットは以下の通りです。
転職エージェントのメリット
転職エージェントを利用するメリットは以下が挙げられます。
- 転職市場に詳しいキャリアアドバイザーにアドバイスがもらえる
- 非公開の好条件求人が多数ある
- 企業に推薦してもらえる場合がある
- 面接対策や書類の添削がしてもらえる
- 応募の手続きなど代行してもらえる
- 給与交渉を代行してもらえる
転職エージェントを活用すれば、キャリアアドバイザーのサポート(求人紹介・面接対策・書類添削)を受けられることに加え、求人サイトには掲載されていない非公開求人の紹介も受けることが出来ます。
そのため、転職活動をする際にはエージェント登録をして進めるとよいでしょう。
転職エージェントのデメリット
続いて、転職エージェントを利用するデメリットを以下にご紹介します。
- 初回の応募までやや時間がかかる
- キャリアアドバイザーによってサービスの質が変わる
- 電話やメールがしつこく来る
- 自分のペースで進めにくい
- 多数の求人情報を見比べたい場合は不向き
転職エージェントは正しく活用すれば転職活動の強い味方になりますが、上記のデメリットについても理解しておく必要があります。
特に「キャリアアドバイザーの質」は同じ転職エージェントの中でもムラがあるので、相性が悪ければ担当変更の希望を申し出るとよいでしょう。
企業に直接応募
転職活動の際には、企業のホームページから直接求人へ応募する選択肢も考えられます。
応募先企業のことをよく知っている、業界のことを理解していて前々から狙っている企業だったなど、そのような場合は直接応募をするとよいでしょう。
企業側からみても、ハローワークや転職エージェント、サイト経由に比べて入社意欲の高さが感じられるので、プラスな材料になります。
加えてハローワークと同じく、転職サービスに支払う費用も発生しないので、場合によっては選考通過率が高まる可能性もあります。
後悔しないために知っておきたい転職方法の選び方
以下のポイントをおさえて、転職方法を選ぶことで後悔や失敗を防ぐことにつながります。
- 転職の軸を決める
- 転職先に希望する条件を考える
- 希望条件に合った求人が見つかりやすい転職方法を選ぶ
それぞれ解説していきます。
転職の軸を決める
転職を考えるにあたって、まずは以下のように自身の希望する働き方を洗い出し、軸を決めることが大切です。
- 家の近くの企業で働きたい
- トップクラスのキャリアを築きたい
- 高い年収を求めている
- 残業の無い企業で働きたい
- ビジョンに共感できる企業で働きたい
- 資格を活かして働きたい など
上記の通り、希望は様々かと思います。
紙やノートに書き出したうえで、自身のぶれない軸を定めましょう。
希望条件を考える
転職の軸が決まったら、続いて具体的な希望条件を考えましょう。
- 年間休日数
- 雇用形態
- 希望する給与額
- 職種
- 勤務地や転勤の有無
- 仕事内容
- 企業の規模 など
多数あるかと思いますので、自分の中である程度希望条件を明確にしておくことが大切です。
希望条件に合った求人が見つかりやすい転職方法を選ぶ
希望条件がある程度明確になったら、その求人が見つかりやすい転職方法を選びましょう。
なかなか決められないという場合は、担当者に相談可能な転職エージェントやハローワークがおすすめです。
複数の方法を併用することも選択肢です。
ハローワークでの転職に関するよくある質問
ここでは、ハローワークでの転職に関するよくある質問に対して、Q&A形式でお答えしていきます。
ハローワークの窓口が開いている時間は?
ハローワークの開庁時間は以下の通りである場合が多いです。場所によって異なるため、詳しくはお住まいの地域のハローワークにご確認ください。
開庁時間:平日8:30〜17:15
※土曜日も月のうち数回、開庁しているハローワークもあります。
ハローワークと同じ求人が転職サイトにもあった場合はどちらから応募する?
ハローワークと同じ求人が転職サイトにもあった場合、ハローワークから応募するのがどちらかというとおすすめです。(ほとんど違いはありません。)
理由を説明します。
まず、ハローワーク経由であれば採用側にコストがかからないため、採用率を少し高く設定している企業が一部存在していることが挙げられます。その他、応募後にすぐ面接まで進める点も率メリットです。
ただし、ほとんどの企業でどちらから応募しても大きな違いはないので、上記の情報はあくまで参考程度に捉えてください。
ハローワークを使った転職のおすすめタイミングは?
ハローワークを使った転職活動は、現在の職場を退職後に登録・利用するのがオススメです。
在職中の方の場合、平日日中しか空いていないハローワークはやや使いづらいと言えます。退職後であれば、ハローワークから失業給付金も支給されるため、おすすめのタイミングといえます。
また、ハローワークでは1年の間で9月〜10月と1月〜2月に求人数が増える傾向があります。したがって、そのタイミングもハローワーク利用のねらい目だといえるでしょう。
ハローワークに登録すると会社にバレますか?
結論としては、ハローワークに登録しても基本的には会社にバレることはありません。
ただし、以下のような場合にはバレてしまうこともあるので、ご注意ください。
- ハローワークで誤って現会社の電話番号を登録してしまった
- 同僚に話したら上司にまで広まってしまった
- 会社内で転職活動をしていたら見つかってしまった
会社に転職活動をしていることがバレてしまうのは、基本的にデメリットが多いです。
どれも自身の不注意が原因ですので、注意することが大切です。
在職中にハローワークで転職する場合のポイントは?
在職中にハローワークで転職活動をする場合、以下のポイントを抑えておきましょう。
- 事前に希望条件や相談内容を明確にしておく
- 退職日の目安を決めておく
まず、在職中の場合は限られた時間・回数しかハローワークを利用することができません。何度も赴き、求人の検索や就職相談ができるわけではないので、事前に転職先に求める条件や窓口で相談したいことを決めておくと良いでしょう。また、求人の検索なら自宅からもできるので、有効活用していきましょう。
ハローワークでは、退職期日が決まっていない求職者の応募を受け付けないケースもあります。応募先の企業にもよりますが、チャンスを広げるためにも退職日の目安は事前に決めておくことがポイントです。
ハローワークは採用されやすいって本当?
ハローワークは採用されやすいという噂も時々耳にしますが、結論、ハローワークだからといって採用されやすいということはありません。
民間の転職サイトや転職エージェントと選考通過の確率に違いはないでしょう。
ただし一部の企業では、ハローワーク経由であれば採用費を抑えられるため優遇するといった事例もあるようです。
ハローワークに潜むブラック求人の見分け方は?
ハローワークには、ブラック求人が潜んでいるリスクがあります。以下のポイントに沿って応募前に見分けることが大切です。
- いつも求人が掲載されていないかチェックする
- 企業の口コミサイトを確認する
- 給料の幅が以上に広く設定されていないかチェックする
- 年間休日日数が相場よりも少なくないか
- ハローワークの窓口担当スタッフに聞いてみる
いつも求人が掲載されている企業は、それだけ定着率が低いというリスクがありますので注意しましょう。(成長中で人を次々と採用している場合もあるのでよく確認する)
また、企業の口コミ情報サイトは実際に働いた人の声が見れるので参考になります。評判が異常に悪い場合は辞めておくのがベターです。その他、給与の幅や年間休日日数もチェックしておきましょう。
ハローワークが初めての時は最初になんて言えばいい?
初めてハローワークを利用する場合、不安な方も多いのではないでしょうか。
まずは自分の住所を管轄するハローワークに行く必要があります。事前に調べておきましょう。ハローワークについたら、受付があるので「はじめて利用します」と伝えれば、流れを案内してもらえます
求人申し込み手続きなど、スタッフの案内に沿って利用を進めましょう。
ハローワークで転職活動する際のポイントまとめ
本記事ではハローワークで転職活動をする際のポイントや利用の流れ、ハローワーク以外の転職方法の解説を行ってきました。
転職活動を成功させるためには、自分のにあった転職方法を選ぶことが大切です。在職中の方や大手企業を希望する方、高い専門スキルをお持ちの方、ハイキャリアな方など、ハローワークはやや不向きですので、他の方法を選択しましょう。
自分のペースで進めたい人は転職サイト、アドバイスを受けながら進めたい人は転職エージェント、ピンポイントで狙っている企業がある人は直接応募がおすすめです。
自身の転職活動の目的に合わせて、転職方法を選んでいくとよいでしょう。
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