【厳選7社】通関士のおすすめ通信講座の合格率実績や特徴を徹底比較!

【厳選7社】通関士のおすすめ通信講座の合格率実績や特徴を徹底比較!
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「通関士」は、日本が外国と貿易を行う上で不可欠な通関業務のエキスパートであり、通関業法に定められた国家資格です。

「通関士」になるためには、年に1度実施されている通関士試験に合格しなければなりません。通関士試験に合格するためには、400~500時間程度の勉強が必要といわれており、独学もしくはスクール利用のいずれかの方法により、試験対策を行う必要があります。

通関士試験の学習を検討している方の中には「どのスクールがいいの?」「通信講座によって何か違うのか分からない」と悩んでいる人も多いようです。

本記事では、通関士試験対策の通信講座を提供する代表的な7つのスクールについて、それぞれが提供する講座の特徴等を解説します。

目次

通関士の通信講座を選ぶポイント

通関士試験対策の通信講座を選ぶにあたっては、主に次の点を比較検討するとよいでしょう。

以下では、それぞれの点について解説していきます。

合格実績で選ぶ

まずは、各通信講座における合格実績を確認しましょう。

資格試験の学習において、最終的な目標は、試験に合格することです。

そのため、各スクールにおける「合格実績」は、講座を選択するうえで非常に重要な指標といえます。

そのスクールが提供する通信講座を利用した受講者のうち、直近の試験において何%(もしくは何名)が合格しているのか、という情報は、多くのスクールがHP等で公表しています。

高い合格実績がある場合には、教材やカリキュラムが充実していることが推測できます。

講座を選ぶにあたっては、まずは、合格実績という点を比較検討してみましょう。

受講料で選ぶ

受講料も、講座を選ぶうえでは欠かせない要素となります。

スクールごと、講座内容に応じて、受講料の設定は大きく異なります。

たとえ合格実績が高い講座であっても、受講料が高過ぎる場合には、受講を断念せざるを得ない方も出てくるでしょう。

講座を検討するにあたっては、コストパフォーマンスのよい講座であるか否か、という点も確認するようにしましょう。

eラーニングの分かりやすさで選ぶ

また、eラーニングの分かりやすさ、という観点も欠かせません。

通信講座の基本は、講義等の動画視聴です。

初学者にも分かりやすい講義動画が提供されているか否かは、試験の合否に直接的に影響します。

最近では、受講前にeラーニングを体験できる講座も少なくないため、受講を決める前に確認しておくとよいでしょう。

eラーニングの体験ができない場合でも、ネットやSNSで口コミ等を検索することによって、講座の評判を確認することができます。

eラーニングの分かりやすさについても、受講前に確認するようにしましょう。

サポート体制の手厚さで選ぶ

最後は、サポート体制が手厚いか否か、という観点です。

テキストや問題集といった教材については、レイアウト等は異なるものの、スクールごとに大きな違いはないといえます。

しかし、教材以外のサポート体制については、スクールごとに異なります。

通関士試験を初めて学習する方の場合、専門用語の理解に苦戦することが考えられます。

また、思うように実力が伸びず、学習方法に悩むことも出てくるかもしれません。

そのようなとき、講師や専門スタッフに質問することができ、適切なアドバイスを受けられる体制が整っていると、安心して学習を進めることができます。

通信講座であっても、質問回答などのサポート体制が整っているか否か、という点も確認しておくとよいでしょう。

通関士のおすすめ通信講座を一覧表で比較

通関士の国家試験対策は様々なスクールで開講されています。ここでは、数あるスクールの中でもおすすめの7社を厳選して解説していきます。

各スクールの合格率や受講料を一覧比較表を作成いたしましたので、こちらで気になる通信講座を確認していきましょう。

スクロールできます
スクール合格率受講料(税込)特徴
フォーサイト
おすすめ!
68.9%
※2023年度実績
52,800円~
教育訓練対象講座有り
高い合格実績
フルカラーテキスト
eラーニングシステム「ManaBun」
アガルートアカデミー
おすすめ!
53.85%
※2023年度実績
43,780円アウトプット重視
全額返金特典あり
TAC44.2%
※2022年度実績
187,000円~
教育訓練対象講座有り
オリジナル教材
自習室の利用可能
学習段階に応じて選べるコース
ユーキャン不明59,000円
教育訓練対象講座有り
課題の添削
20年以上の開講実績
LEC東京リーガルマインド不明71,370円~
教育訓練対象講座有り
習熟度に応じたコース設計
「実務」に強み
受講生同士で疑問解消
マウンハーフジャパン不明60,500円~有名講師による講義
開講26年目の伝統ある講座
日本関税協会不明77,880円~
教育訓練対象講座有り
税関研修所の元教官が監修するテキスト
「先生の先生」による指導
課題の添削
通関士のおすすめ通信講座一覧比較表

フォーサイト

フォーサイト_通関士HP
引用:フォーサイト公式HP
スクール名フォーサイト
運営企業名株式会社フォーサイト
受講料52,800円~
※税込み
合格実績69.8%(※2023年度実績)
サポート制度・無料質問(10回) ・個別カウンセリング
合格特典Amazonギフトコード(最大2,000円分)
公式サイトhttps://www.foresight.jp/tsukanshi/
フォーサイトの通関士通信講座の特徴

「フォーサイト」はオンラインの通信講座に特化したスクールで、通関士をはじめとして様々な資格試験対策の講座を開講しています。

フォーサイトの通信講座は非常に高い合格率実績と安価な受講料を両立しており、非常に質の高いスクールといえます。

受講生合格率68.9%の高い合格実績

フォーサイトの通関士講座は、高い合格実績を誇っています。

2023年度において、フォーサイトの通関士講座を利用した受講者の合格率は68.9%(下表参照)となっており、通関士の全受験生の合格率24.2%と比較すると2.85倍という高い合格率を誇っています。

受験生の属性合格率
フォーサイト受講生68.9%
全受験生24.2%
フォーサイト受講生と全受験生の2023年度通関士試験の合格率比較
参照:税関「第57回通関士試験の結果について」

この合格率は本記事で紹介する通信講座の中でも最も高く、フォーサイトの学習コンテンツの質の高さの裏付けとなる数字といえるでしょう。

スキマ時間に学習可能なeラーニング「ManaBun」

フォーサイトでは独自のeラーニングシステムである「ManaBun(マナブン)」が利用可能です。

ManaBunでは、講義動画の視聴はもちろん、デジタルテキストの閲覧や問題演習を行うことができるため、スマホやPCがあれば何処でも学習可能な環境を手に入れることが出来ます。

ManaBunの満足度は高く、2023年受講生への案件ケートでは87%と高い数字となりました。

アンケート対象者:2023年度にフォーサイトの通関士講座を利用して合格した受講生

「ManaBun」を利用することで、スキマ時間を最大限活用して学習することが可能となるため、通関士合格のために必須の学習ツールといえるでしょう。

理解を促進する講義動画

通関士試験に合格するために、知識のインプットを欠かすことはできません。

通信講座におけるインプットの基本はテキストを使う方法ですが、初学者にとっては、テキストの記述だけでは理解が難しかったり正しく理解できているのか不安になったりすることがあります。

フォーサイトの通関士講座においては、実務経験もある専任講師による講義動画を視聴することができます。

講義動画はスマホやパソコンがあれば、どこでも視聴可能なため、隙間時間を活用してインプットを行うことが可能です。

フォーサイトはフォロー体制が充実

フォーサイトの通関士講座には、主に2つのフォロー制度があります。

1つめは「無料質問」です。

学習の中で疑問に感じたことや理解が難しい点について、「ManaBun」を通して質問を行うことができます。

質問に対し、専任講師や専任の合格者スタッフが回答を行います。質問制度を活用することで、疑問の解消や理解の促進に繋がるため、滞りなく学習を進めることができます。

質問回数は上限10回までのため注意

2つめは「個別カウンセリング」です。

「忙しくて勉強ができない」、「合格できるかどうか不安」といった、学習を進めていく中での悩みや不安は誰しもが抱くものです。

フォーサイトの通関士講座では、このような不安や悩みについて、希望者が専任のスタッフによる個別カウンセリングを受けることが出来ます。

専任スタッフから的確なアドバイスを受けることで、学習を継続のためのモチベーション維持に繋げることが出来るでしょう。

フォーサイトの通関士講座と受講料

フォーサイトの通関士講座の受講料は次表のとおりです。

コース名オプション受講料(税込)
スピード合格講座通常セット52,800円
※一般教育訓練給付金対象
DVD付58,800円
※一般教育訓練給付金対象
フォーサイトの通関士講座と受講料

コースは「スピード合格講座」のみとなっており、オプションとしてDVDを付けることも可能ですが、その分6,000円追加の受講料が必要となります。

フォーサイトの通関士講座は、受講料に対して20%の給付が行われる「一般教育訓練給付」制度の対象講座となっています。

所定の条件を満たしたうえで講座の受講が修了すると、受講料の20%が給付金として支給されるため、実質的な負担額は「42,240円」に抑えることができるのです。

合格率と受講料から、非常にコスパの高い講座であり、初学者から受験経験者まで、広くおすすめの講座といえます。

フォーサイトの通関士講座で一般教育訓練給付金を利用した際の費用負担例

42,240円

計算方法:52,800円(スピード合格講座)-10,560円(一般教育訓練給付金)

アガルートアカデミー

アガルート_通関士HP
引用:アガルート公式HP
フォーサイトの通関士の通信講座おすすめポイント
スクール名アガルートアカデミー
運営企業名株式会社アガルート
受講料43,780円~
※税込み
合格実績53.85%(※2023年度実績)
サポート制度オンライン質問サービス「KIKERUKUN」
ホームルーム
合格特典全額返金
お祝い金1万円
公式サイトhttps://www.agaroot.jp/tsukanshi/
アガルートアカデミーの通関士の通信講座基本情報

アガルートは、フォーサイトと同様に資格取得に特化したオンライン通信講座スクールです。

高い合格率の実績と、それを支える質の高いテキストやフォロー体制が魅力の通信講座で、無駄のないカリキュラムが強みのスクールです。

合格率実績53.85%!

2023年度において、アガルートアカデミーの通関士講座を利用した受講者の合格率は53.85%となっており、全国平均の約2.23倍という高い実績となっています。

受験生の属性合格率
アガルート受講生53.85%
全受験生24.2%
アガルート受講生と全受験生の2023年度通関士試験の合格率比較
参照:税関「第57回通関士試験の結果について」

アガルートの通関士試験対策講座は、法律の勉強や計算が苦手な方で合っても問題なく取り組めるカリキュラムとなっており、初学者でも安心して受講可能です。

知識のインプット後にすぐにアウトプットが出来るテキスト

アガルートアカデミーの通関士講座は、アウトプットが重視されている点が特徴といえます。

インプットを行う際の教材である「テキスト」においては、知識をインプットした後、すぐに知識の定着を確認できるよう、単元ごとに「チェック問題」が掲載されています。

また、各章の終わりには「章末問題」として過去問形式の問題が掲載されています。

インプットとチェック問題によるアウトプットを繰り返しながら、章末問題で知識を整理することができ、テキストでありながら、インプットとアウトプットがどちらも行える工夫が施されているのです。

アガルートのフォロー制度

アガルートアカデミーの通関士講座におけるフォロー制度は大きく2つです。

1つめは、オンライン質問サービス「KIKERUKUN(キケルクン)」です。

専用の質問システムにアクセスすることで、疑問点や不明点についての質問を投稿することができます。

投稿された質問に対しては、講師や有資格者による回答が行われ、回答内容を質問システム上で確認することができます。

疑問点や不明点をすぐに解消できるため、滞りなく学習を進めることができます。

2つめは「ホームルーム」です。

受講者へのアンケートをもとに、月に1回、講師によるホームルーム動画の配信が行われます。

特定の分野についての解説や勉強方法のアドバイスなど、受講者のリクエストに基づく動画となっているため、モチベーションの維持はもちろん、ペースメーカーとして活用することもできます。

アガルートの通関士講座と受講料

アガルートアカデミーの通関士講座の受講料と講座内容は次表のとおりです。コースは「通関士試験合格カリキュラム」の1つのみとなっています。

コース名受講料(税込)内容
2024年合格目標
通関士試験合格カリキュラム
43,780円総合講義
過去問解説講座
法改正対策講座
アガルートの通関士講座と受講料

講座の内容としては、インプットを中心とした「総合講義」、過去の本試験で出題された問題をもとにアウトプットを行う「過去問解説講座」、最新の法改正情報を把握するための「法改正対策講座」の大きく3つに分けられます。

インプットとアウトプットを繰り返すことで、通関士試験に合格できるだけの実力をつけられる講座となっているため、初学者から受験経験者まで、広くおすすめの講座といえます。

TAC

TAC_通関士HP
引用:TAC公式HP
TACの通関士の通信講座おすすめポイント
スクール名TAC
運営企業名TAC株式会社
受講料187,000円~264,000円
※税込み
合格実績44.2%(※2022年度実績)
サポート制度i-support
自習室の利用
合格者チューター
合格特典不明
公式サイトhttps://www.tac-school.co.jp/kouza_tukan.html
TACの通関士の通信講座基本情報

TAC株式会社は「プロフェッションとしての人材の養成」を企業理念に掲げ、国家資格を中心に様々な専門職の世上性を行っているスクールです。

通信講座だけではなく、校舎へ通学するスクーリングクラスも多数保有している点が特徴で、「本科生カリキュラム」と呼ばれるコース受講生の合格率が高い点も魅力といえるでしょう。

通関士合格率は44.2%(本科生カリキュラム)

2022年度において、TACの通関士講座を利用した受講者の合格率は44.2%となっています。

受験生の属性合格率
アガルート受講生44.2%
全受験生19.1%
TAC本科生と全受験生の2023年度通関士試験の合格率比較
参照:税関「第56回通関士試験の結果について」

同年の通関士試験の合格率は19.1%であったことから、TACの通関士講座を利用した場合の合格率は約2.3倍であり、高い合格実績であるといえます。

2023年度における合格率実績は2024年6月28日時点で未公表

TACの受講サポート制度

TACの通関士講座においては、サポート制度が非常に充実しています。

まずは「i-support」によるサポート制度です。

「i-support」では、学習中に生じた疑問点などについて、質問メールを送ることができ、この質問メールに対して、講師が回答を行います。そのため、通信講座であっても、疑問点や不明点をすぐに解消することができるのです。

なお、「本科生」コースを利用する場合、質問回数の制限はありません。

何度でも自分が納得するまで質問することができるため、安心して学習に取り組むことができます。

また、「i-support」では、各種テストや模擬試験等をもとに作成された「個人別成績表」を閲覧できたり、講座からの「お知らせ」を閲覧したりすることも可能となっています。

その他のサポート制度として、通信講座であっても「自習室」を利用することができます。

TACの主な講座スタイルは「通学」であり、全国各地に教室があります。講義で使用されていない教室が「自習室」として開放され、通信コースの受講者であっても、「自習室」を利用することができるのです。

自宅やカフェでは集中できないという場合でも、「自習室」を利用することで、静かな環境で集中して学習することができます。

また、「合格者チューター」というサポート制度も存在します。

TACのカリキュラムで合格した先輩が「合格者チューター」として、受講者の質問や相談に答えるという制度です。

実際にTACの講座を利用して合格した先輩たちが「合格者チューター」として対応するため、実体験も踏まえた的確なアドバイスを受けることができます。

なお、通信コースの受講者が「合格者チューター」への質問や相談を行う場合は「スクーリング」を利用しなければなりません。

スクーリングとは、通信コースであっても、回数制限なしで教室講座に出席することができる制度です。

つまり、「合格者チューター」を利用する場合は、通信コースを受講している場合であっても、実際に教室へ赴く必要があるということです。

このように、通信コースであっても様々なサポート制度を利用でき、学習を継続しやすい工夫が施されているといえます。

TACの通信講座のサポート制度
  • i-supportを使った質問制度
  • TAC自習室を利用可能
  • 合格者チューター制度

TACの通関士講座と受講料

TACの通関士講座の受講料と講座の内容は次表のとおりです。

コース名受講料(税込)内容
総合本科生S264,000円
※一般教育訓練給付金対象
入門講義
基本講義
過去問演習講義
通関実務応用講義
基礎答練
直前答練
公開模試
など
総合本科生253,000円
※一般教育訓練給付金対象
基本講義
通関実務応用講義
基礎答練
直前答練
公開模試
など
チャレンジ本科生187,000円チャレンジ講義
チャレンジミニテスト
通関実務応用講義
直前答練
公開模試
など
上級本科生143,000円上級講義
通関実務応用講義
直前答練
公開模試
など
TACの通関士講座と受講料

「本科生」という名の付いたコースが4つ存在しますが、講座の内容はそれぞれ異なります。

「総合本科生S」と「総合本科生」については、一般教育訓練給付の対象講座となっているため、所定の条件を満たしたうえで受講を修了することで、受講料の20%が給付金として支給されます。

コースが複数準備されていることから、初学者や受験経験者、じっくり学習したい方や短期合格したい方など、受講者の属性に応じて、それぞれに合ったコースを選択できるのが魅力のひとつです。

TACの通関士講座で一般教育訓練給付金を利用した際の費用負担例

211,200円

計算方法:264,000円(総合本科生S)-52,800円(一般教育訓練給付金)

ユーキャン

ユーキャン_通関士HP
引用:ユーキャン公式HP
ユーキャンの通関士の通信講座おすすめポイント
スクール名ユーキャン
運営企業名株式会社ユーキャン
受講料59,000円~
※税込み
合格実績累計合格者数584名
(2013年~2022年の累計合格者数)
サポート制度課題添削
質問サービス
専用スケジュール
指導サポート延長
ユーキャン仕事オンライン
合格特典不明
公式サイトhttps://www.u-can.co.jp/course/data/in_html/52/
ユーキャンの通関士の通信講座基本情報

通信学習の大手企業のユーキャンでは、資格取得に限らず様々な講座が受講可能です。

他スクールと比べると安価に受講できる講座が多く、通関士講座においてもその受講料が身直のひとつといえます。

紙のテキストとDVDによる通信講座

ユーキャンの通関士講座では、紙のテキストが採用されています。

フルカラーではないものの、通関士試験を知り尽くしたプロが作成する、出題傾向を反映したテキストとなっています。初学者でも理解しやすいよう、テキスト内には、図解や補足が多く盛り込まれているのも特徴といえます。

また、副教材としてDVDがあります。

このDVDは、試験科目3科目の中でも「通関実務」、さらにその中でも特に難易度の高い「申告書問題」に限って採用されています。

副教材としてのDVDがあることにより、メリハリをつけながら学習を進めることができます。

その他、「添削課題」があることも、ユーキャンの通関士講座の特徴といえます。

講座の受講を開始した後、学習した知識が定着しているかどうかをチェックするための「添削課題」が届きます。

この「添削課題」は、受講者が取り組んだ後、ユーキャン側で採点され、採点結果が返送される仕組みとなっています。

返送された「添削課題」には、講師からの学習アドバイスや応援メッセージも添えられるため、自身の実力を把握できるとともに、モチベーションの維持にも繋がります。

こうした様々な教材のおかげもあり、2013年~2022年までの10年間で「584人」の合格者を輩出しているのです。

ユーキャンの通関士講座と受講料

ユーキャンの通関士講座の受講料と講座の内容は次表のとおりです。

コースは「通関士講座」の1つのみとなっています。

コース名受講料(税込)内容
通関士講座59,000円
※一般教育訓練給付金対象
メインテキスト
セレクト過去問題集
最新本試験問題
解答解説
申告書問題対策講義(DVD含む) など
ユーキャンの通関士講座と受講料

ユーキャンの通関士講座は、一般教育訓練給付の対象講座となっているため、所定の条件を満たしたうえで受講を修了することで、受講料の20%が給付金として支給されます。

資格試験対策のノウハウが詰まったカリキュラムや教材により、安心して学習を進めることができます。

フォーサイト通関士講座で一般教育訓練給付金を利用した際の費用負担例

47,200円

計算方法:59,000円(通関士講座)-11,800円(一般教育訓練給付金)

LEC東京リーガルマインド

スクール名LEC東京リーガルマインド
運営企業名株式会社東京リーガルマインド
受講料71,370円~
※税込み
合格実績不明
サポート制度教えてチューター
教えてメイト
合格特典無し
公式サイトhttps://www.lec-jp.com/tsuukanshi/
LEC東京リーガルマインドの通関士の通信講座基本情報

LEC東京リーガルマインドは、全国各地に校舎を構える総合資格スクールです。

通関士試験対策においても、質の高い通信講座と豊富な受講コースが用意されており、特に実務科目において強みを持つスクールといえます。

通関実務科目の講座に強み

LECの通関士講座は「実務」に強みがあります。

詳細は後述しますが、通関士試験には、法令科目に加えて「実務」に関する科目も存在します。

実務未経験の受験生の場合、実務科目の学習はイメージがつきにくく、理解が難しい場合があります。

LECの通関士講座では、豊富な実務経験を持つ講師により、現場で実際に使われている書面等を用いた講義が展開されるため、実務未経験者であっても、イメージしながら学習を進めることができるのです。

LECは実務科目対策に強い!

LEC東京リーガルマインドの受講サポート制度

LECの通関士講座は、受講サポート制度が充実しています。

その1つとして「教えてチューター」という制度があります。

「教えてチューター」とは、受講者からの講義や教材に関する質問に対して、専門のフォロースタッフが回答する制度です。

講義内容に対する疑問点や不明点はもちろん、学習方法などについても質問することができるため、不安を解消しながら学習を進めていくことができます。

また、「教えてメイト」という制度もあります。

「教えてメイト」とは、受講者同士で質問や相談事項を共有したり、互いの質問への回答を行うことができたりする制度です。

同じように悩んでいる他の受講者の存在を感じられることで、孤独感を感じずに学習を進めることができ、また、他の受講者からの質問に回答することで、自身の理解を深めることにも繋がります。

なお、「教えてメイト」により得た回答は、あくまで他の受講者からの回答であるため、内容の正確性が保証されない点に注意が必要です。

LEC東京リーガルマインドの通信講座のサポート制度
  • 教えてチューター
  • 教えてメイト

LEC東京リーガルマインドの通関士講座と受講料

LECの通関士講座の受講料と講座の内容は次表のとおりです。

スクロールできます
コース名受講スタイル受講料(税込)内容
初学者コース通信WEB184,500円
※一般教育訓練給付金対象
・通関士入門講座 ・基礎力実務対策講座〈計算編〉〈申告書編〉 ・知識獲得講座 ・過去問攻略講座 ・通関実務対策講座〈計算編〉〈申告書編〉〈貨物分類編〉 ・直前総まとめ講座 ・全日本通関士公開模擬試験
通信DVD221,400円
※一般教育訓練給付金対象
必勝コース通信WEB204,900円
※一般教育訓練給付金対象
通関士入門講座
基礎力実務対策講座〈計算編〉〈申告書編〉
知識獲得講座
過去問攻略講座
通関実務対策講座〈計算編〉〈申告書編〉〈貨物分類編〉
実践力PowerUp講座 〈計算編〉〈申告書編〉
直前総まとめ講座
全日本通関士公開模擬試験
通信DVD241,800円
※一般教育訓練給付金対象
知識獲得講座通信WEB145,700円関税法
関税定率法等
通関業法
通関実務
通信DVD175,200円
過去問攻略講座通信WEB83,520円通関士試験に精通した担当者が抽出した過去問
通信DVD100,300円
難関科目(通関実務攻略パック)通信WEB71,370円通関実務対策講座〈貨物分類編〉
実践力PowerUp講座 〈計算編〉〈申告書編〉
直前総まとめ講座
全日本通関士公開模擬試験
通信DVD85,340円
LEC東京リーガルマインドの通関士講座と受講料

LEC東京リーガルマインドでは主に5つのコースが開講しており、受講を検討している方の習熟度等に応じて、最適なコースを選択することができます。

初学者の場合は「初学者コース」もしくは「必勝コース」を選択するのがよいでしょう。

なお、「初学者コース」と「必勝コース」は、いずれも一般教育訓練給付の対象講座となっているため、所定の条件を満たしたうえで受講を修了することで、受講料の20%が給付金として支給されます。

また、インプットに注力したい場合は「知識獲得講座」、アウトプットに注力したい場合は「過去問攻略講座」、再受験の場合は「難関科目(通関実務攻略パック)」を、それぞれ選択するとよいでしょう。

LECの通関士講座で一般教育訓練給付金を利用した際の費用負担例

147,600円

計算方法:184,500円(初学者コース)-36,900円(一般教育訓練給付金)

マウンハーフジャパン

スクール名マウンハーフジャパン
運営企業名株式会社マウンハーフジャパン
受講料60,500円~
合格実績不明
サポート制度課題添削
スクーリング
メルマガ
合格特典不明
公式サイトhttps://tsukanshi.mhjcom.jp/
マウンハーフジャパンの通関士の通信講座基本情報

「マウンハーフジャパン」は、通関士講座を中心に、貿易実務検定やマーケティング・ビジネス検定などの対策講座を運営する会社です。

他の資格予備校と異なり、通関士講座を中心に据えた事業運営を行っているのが特徴です。

通関士業界の有名講師による授業

マウンハーフジャパンの通関士講座では、片山 立志講師による講義をWeb上で視聴することができます。

片山講師は、指導暦30年の大ベテランで、通関士業界における有名講師の一人です。

通関士受験業界のパイオニア的存在でもあり、受講者からは「受験指導の神様」と呼ばれ慕われています。

有名講師による講義を受講することができるのは、マウンハーフジャパンならではの魅力といえます。

通関ビジネス実務検定の対策講座が無料!

マウンハーフジャパンの通関士講座を受講した場合、「通関ビジネス実務検定」の対策講座を無料で受講することができます。

さらには、「通関ビジネス実務検定」を1回分無料で受検することもできるという特典があります。

「通関ビジネス実務検定」とは、「通関」に関するビジネススキルを体系立てて学習し、身につけることができる検定試験です。

「通関ビジネス実務検定」では、通関士試験において問われる法律知識に加え、貿易実務や流通、ロジスティクス、通関地理などが学習範囲となっています。

通関士試験と合わせて学習することで、通関に関するより幅広い知識を修得することができるのです。

参照:日本貿易実務検定協会「通関ビジネス実務検定がスタートします!」

マウンハーフジャパンの受講コースと受講料

マウンハーフジャパンの通関士講座の受講料と講座の内容は次表のとおりです。

スクロールできます
コース名受講料(税込)内容
ゴールドコース170,500円通関士学習ガイダンス
基礎編
本論編
直前対策編
Webスクーリング
法令改正セミナー
全国公開模擬試験
リボルビング式添削問題集
実践セレクト問題集
など
テキストコース60,500円通関士学習ガイダンス
Webスクーリング
法令改正セミナー
全国公開模擬試験
リボルビング式添削問題集
など
マウンハーフジャパンの受講コースと受講料

初学者の方や今年絶対に合格したい方は、インプットからアウトプットまで全てが揃った「ゴールドコース」の受講がおすすめです。

効率的に合格を目指したい方や学習経験がある方には、「テキストコース」の受講がおすすめです。

日本関税協会

スクール名日本関税協会
運営企業名公益財団法人日本関税協会
受講料77,880円~
※税込み
合格実績不明
サポート制度税関研修所の元教官監修のテキスト
合格特典無し
公式サイトhttps://www.kanzei.or.jp/youseikouza/annai/tukyo.htm
の通関士の通信講座基本情報

「日本関税協会」資格試験予備校とは一線を画す存在です。

税関研修所の元教官が主にテキスト監修を行い、通関実務にも詳しい「先生の先生」ともいえるベテラン講師による指導を受けることが出来ます。

参照:公益財団法人日本関税協会「プロフィール」

税関研修所の元教官中心に監修されたテキスト

日本関税協会の通関士講座は、試験対策の指導実績が豊富なうえ、通関実務にも精通する、「先生の先生」ともいうべき講師陣が指導を行うのが大きな特徴です。

そして、講座で使用されるテキストや問題集は、主に税関研修所の元教官でもある講師陣が監修を行っています。

豪華な講師陣が監修するテキストにおいては、フローチャートなどが多用されており、初学者でもスムーズに理解できるような工夫が施されています。

また、テキスト内で「学習到達目標」を設定できるようになっているため、進捗を意識しながら学習を進めることができます。

日本関税協会の通関士講座と受講料

日本関税協会の通関士講座の受講料と講座の内容は次表のとおりです。

大きく2つのコースが存在します。

コース名受講料(税込)内容
通関士養成通信教育講座77,880円
※一般教育訓練給付金対象
通関業法
関税法等
通関実務
通関士養成通信教育講座
+通関実務 集中対策講座
92,400円
※一般教育訓練給付金対象
(「通関実務 集中対策講座」は対象外)
通関業法
関税法等
通関実務
通関実務集中対策講座(問題演習・解説講義)
日本関税協会の通関士講座と受講料

基本的には、講義視聴と問題演習、全7回にわたる課題添削により、本試験に対応できるだけの実力を養成します。

「通関士養成通信教育講座」は、一般教育訓練給付の対象講座となっているため、所定の条件を満たしたうえで受講を修了することで、受講料の20%が給付金として支給されます。

また、オプション講座として「通関実務集中対策講座」を受講することで、通関実務に特化して得点力アップを図ることができます。

初学者や実務未経験者については、「通関実務集中対策講座」の受講も検討するとよいでしょう。

なお、2024年度試験対策の講座は、既に申し込みを締め切っており、今から受講することはできないため注意しましょう。

日本関税協会通関士講座で一般教育訓練給付金を利用した際の費用負担例

62,304円

計算方法:77,880円(通関士養成通信教育講座)-15,576円(一般教育訓練給付金)

通関士の試験概要

ここまでは、通関士試験対策の通信講座について、各スクールが提供する講座の特徴を解説してきました。

通関士試験の試験概要は次表のとおりです。

資格名通関士
資格の種類国家資格
受験資格なし(誰でも受験可能)
合格率13%~24%
(2019年度~2023年度)
試験日10月第1または第2日曜日
通関士の試験概要

通関士は誰でも受験可能な国家試験ですが、合格率は13%~24%(2019年度~2023年度)を推移しており、取得難易度の高い資格であることが分かります。

通関士の合格基準

通関士試験に合格するためには、どのような基準をクリアしなければならないのでしょうか。

試験科目ごとの合格基準は次表のとおりです。

試験科目合格基準
通関業法満点の60%以上 (45点中27点以上)
関税法など満点の60%以上 (60点中36点以上)
通関実務 (通関書類の作成要領その他通関手続の実務)満点の60%以上 (45点中27点以上)
通関士の合格基準

通関士試験は、試験科目ごとに合格基準があり、それぞれ60%以上の得点ができなければ、合格することができない試験となっています。

実務経験に応じて科目免除制度有り

通関士試験は、「通関業法」、「関税法など」、「通関実務(通関書類の作成要領その他通関手続の実務)」の3科目で構成されていますが、実務経験により、科目の一部免除を受けることができます。

科目免除のために必要な実務経験と免除される科目の対応関係は次表のとおりです。

通関士試験の実務経験と免除科目
通関業者の通関業務又は官庁における関税その他通関に関する事務(税関の事務及びその監督に係る事務をいう。)に従事した期間が通算して15年以上ある場合
  • 関税法、関税定率法その他関税に関する法律及び外国為替及び外国貿易法
  • 通関実務(通関書類の作成要領その他通関手続の実務)

が免除される

通関業者の通関業務又は官庁における通関事務(税関における貨物の通関事務(その監督に係る事務を含む。)をいう。)に従事した期間が通算して5年以上ある場合

通関実務(通関書類の作成要領その他通関手続の実務)が免除される

上記を見ると分かるように、実務経験に応じて試験科目の一部免除を受けることが出来ます。ただし、試験科目のうち、「通関業法」については、実務経験があったとしても、免除を受けることはできないのです。

通関士の取得難易度と合格率

通関士試験は、おおよそ合格率が10%台半ばで推移する試験であり、いわゆる難関試験に分類することができます。

以下では、通関士試験の合格率の推移や貿易実務検定との難易度の違いについて解説します。

通関士試験の合格率推移

直近5年間の通関士試験における合格率の推移は次表のとおりです。

試験年度受験者数合格者数合格率
2023年度6,332人1,534人24.2%
2022年度6,336人1,212人19.1%
2021年度6,961人1,097人15.8%
2020年度6,745人1,140人16.9%
2019年度6,388人878人13.7%
参照:税関「第57回通関士試験(令和5年)」

受験者数は6,000人台で安定していることが分かります。また、直近5年間(2019年度~2023年度)の平均合格率は「17.9%」となっており、難易度の高い国家試験であることが分かりまs。

なお、2023年度試験においては、合格率が20%を超えているものの、初回である第1回から直近の第57回までの通関士試験の平均合格率は「15.6%」となっており(参照:税関「通関士試験受験者数及び合格率等の推移(第1回~第57回)」)、やはり難関試験であるといえます。

第1回~第57回試験の平均合格率は15.6%

>通関士の難易度と合格率解説はコチラ

通関士と貿易実務検定の難易度を比較

通関士試験のように、貿易に関する知識が問われるものとして「貿易実務検定」があります。

「貿易実務検定」とは、貿易実務のエキスパートとしての能力・知識を客観的に測る検定試験です。

両者の最大の違いは、通関士が国家資格であるのに対し、貿易実務検定は民間資格である点です。次表は、通関士試験と貿易実務検定の合格率を比較したものです。

資格合格率
通関士13.7%~24.2%
貿易実務検定A級32.0%~42.4%
貿易実務検定B級41.6%~54.3%
貿易実務検定C級55.0%~72.0%
通関士試験と貿易実務検定の合格率比較表
※2019~2023年に実施された試験結果を参照
参照:日本貿易実務検定協会「貿易実務検定について」

通関士試験の合格率は、高くても20%台前半であるのに対し、貿易実務検定においては、最も難易度の高い「A級」であっても30%以上となっていることから、通関士試験の方がより難易度の高い試験であるといえます。

ただし、貿易関連の資格は法律上は無資格でも行えることに加え、貿易関連事務の求人は貿易実務検定C級~貿易実務検定B級を取得していれば就職の際に有利といえます。

自身のキャリアプランや目的に合わせ、取得する資格を検討していくとよいでしょう。

通関士は独学で合格できるのか?

「通関士は独学でも合格出来るか?」という疑問をお持ちの方は多いのではないでしょうか?

結論としては、通関士は独学でも十分に合格可能な資格です。ただし、通関業務が未経験の方は特に、独学による合格は非常に難しいといえます。

通関士の独学合格が難しい理由としてはいかが挙げられます。

通関士の独学合格が難しい理由
  • 専門用語等が多い
  • 実務知識も必要となる
  • 各科目に合格基準点がある

ただし、独学での合格は、決して簡単ではありません。

以下では、独学での合格が難しい理由について解説します。

通関士試験は専門用語等が多い

通関士の独学合格が難しい理由の1つめは「専門用語が多い」ことです。

通関士試験は、大きく「法律知識」と「実務知識」が問われる試験です。そのため、専門的な用語や制度、また実務的な知識について学習する必要があります。

ただし、法律に馴染みがない場合や実務に携わっていない場合には、市販の参考書を読んでも、理解できない部分が出てくることが予想されます。

独学の場合、理解できない部分があったとしても、そのまま学習を進めることとなり、どうしても知識が定着しづらくなってしまいます。

初学者で専門用語等の理解に不安を感じる場合には、通信講座やスクール通学等、独学以外の選択肢を検討してみるとよいでしょう。

実務知識も必要となる

通関士の独学合格が難しい理由として、「実務知識も必要となる」が挙げられます。

試験科目のうち、「通関実務(通関書類の作成要領その他通関手続の実務)」では、その名のとおり、実務的な知識が問われます。

通関業務に携わったことがある場合であれば、見たことがある、もしくは扱ったことがあるために、参考書の記述を見るだけで理解できる、ということがあるかもしれません。

しかし、実務未経験から通関士試験を受験しようとする場合には、初めて触れる知識ばかりで、イメージすることも容易ではないでしょう。

そのような状態から、本試験で60%以上の得点ができるように勉強していかなければなりません。

本試験においては、問題用紙のほか、様々な資料が掲載された「別冊」も配布され、多くの資料に目を通しながら解答していく必要があります。

資料は、英語で書かれたものやシステムの画面を模したものなど、実務的な内容となっており、実務未経験者が独学で勉強するには、ハードルが高いといえます。

実際の過去問を見て、難しそうだと感じる場合は、独学以外の選択肢も検討してみましょう。

各科目に合格基準点がある

「各科目に合格基準点がある」ことが通関士の独学合格を難しくしている理由のひとつです。

通関士の試験科目は3科目ですが、先述のとおり、3科目それぞれに「60%以上の得点」という合格基準点が存在します。

つまり、1つの科目で満点が取れたとしても、他の1科目で50%の得点しかできなければ、通関士試験に合格することはできないのです。

勉強を進めていくうちに、科目や領域によって得意不得意が出てくることがありますが、独学の場合、不得意科目を克服するのは簡単ではありません。

各科目に足切りラインがあり、不得意な科目であっても一定水準以上の特典が必要であることが、独学合格が難しい理由のひとつといえます。

通関士を取得するメリット

通関士の資格を取得するメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

以下では、通関士資格を取得する主なメリットについて解説します。

独占業務があるので安定して働ける

通関士には、他の士業のように「独占業務」が定められています。

通関士の独占業務は「通関書類の審査」と「通関書類への記名」です。

現時点で、法律(通関業法)において独占業務が定められていることから、抜本的な法改正が行われて独占業務が廃止されるようなことがない限り、通関士という資格がなくなることはないでしょう。

独占業務の存在は、通関士資格を取得する最大のメリットといえます。

専門家としてスキルアップに繋がる

通関士は、貿易業界で唯一の国家資格です。

資格を取得することで、知識やスキルの客観的な証明に繋がり、業界においての専門性を高めることができます。

そして、通関士として経験年数を積むことで、業界内で専門家としてスキルアップを図ることができます。

スキルアップに伴い、年収アップも見込めるでしょう。

なお、通関士の資格取得を管理職昇格の条件とする会社もあることから、資格取得により、社内的なポジションアップに繋がる可能性もあります。

就職や転職に有利

通関士の資格があることで、就職や転職に有利に働くこともメリットの1つといえます。

通関業法において、通関業者は、通関業務を行う営業所ごとに、通関士を置かなければならないことになっています。

通関業者には、通関士の設置義務がある以上、通関士の採用ニーズはあるのです。

そのため、通関士の資格を有していることで、通関業者に就職したり転職したりする際に有利といえます。

なお、会社によっては、通関士の資格を持っていることで、資格手当が支給される場合もあり、就職・転職後の収入アップに繋がる可能性もあります。

通関士を取得する際の注意点

ここまでは、通関士の資格を取得するメリットを解説してきました。

ここからは、通関士の資格を取得する際の注意点について解説します。

年収は決して高くない

通関士は、独占業務を有する専門的な資格ですが、その年収は決して高いとはいえません。

厚生労働省が運営する「jobtag」によると、2023年度の通関士の平均年収は551.4万円(「他に分類されない法務・経営・文化芸術等の専門的職業」の年収)となっています。

また、求人ボックスに掲載されていう求人データによれば、正社員の場合における通関士の平均年収は394万円となっています

2022年度の日本人の平均年収は「458万円」であり、これと比較すると、通関士の年収は決して高いとは言えない点に注意しておきましょう。

独立開業は難しい

通関士は、通関業者や運送会社、商社やフォワーダー等、様々な業種で活躍できる国家資格です。

ただし、そのいずれも気軽に開業できるような職種ではなく、資格を元に独立するハードルは非常に高いといえるでしょう。

そのため、資格を取得して独立開業を目指す場合には、通関士以外の資格を検討した方がよいでしょう。

通関士の主な就職先

通関士としての資格を活かす場合、主な就職先となるのは次のような会社です。

  • 通関業者
  • 運送会社
  • フォワーダー
  • 商社
  • メーカー

製品の輸出入を行う際には、通関業務が発生します。

そして、通関業務においては、様々な通関書類が必要となります。通関士は、こうした通関書類の審査や記名を独占的に行うことができる国家資格です。

そのため、製品の輸出入を行っている商社やメーカー、また、製品の輸出入に間接的に関与する通関業者や運送会社、フォワーダー等の幅広い業種において、通関士資格が重宝されています。

通関士の将来性

 士業といわれる職業は、将来的にAIに取って代わられる職業としてその名が挙げられることがあり、通関士もその1つです。

しかし、通関士はAI技術の発達によって将来が危ぶまれる可能性が低い職業といえます。通関士の将来性を考える上のポイントは以下の通りです。

通関士の将来性のポイント
  • 輸出入の申告件数は増え続けている
  • 独占業務を持っている

上記の理由について、以下で解説します。

輸出入の申告件数は増え続けている

日本における輸出入申告件数は、右肩上がりに伸び続けています。

その申告件数は、2022年において「1億4,000万件」を超えています。

輸出入の申告にあたっては、通関士による通関書類の審査等が必要となることから、申告件数の増加に伴い、通関士の活躍の場は広がっているといえます。

今後についても、輸出入の申告件数が大幅に減少することは考えにくいため、通関士のニーズがなくなることはないでしょう。

参照:公益財団法人日本関税協会「通関士とは、どのような資格ですか?」

独占業務を持っている

先述のとおり、通関士には独占業務があります。

輸出入の申告件数が伸び続ける中、その申告手続における通関書類の審査等の業務を独占的に行うことができるのです。

今後も海外との輸出入がなくなることは現実的に考えづらく、従って通関士の独占業務がなくなることは考えにくいため、通関士の存在意義がなくなることはないと予想されます。

法律に対応する必要がある

通関士は、関税法をはじめとした法律に従って業務を遂行する専門家です。法律には、定期的な改正や解釈の余地が残されているため、通関士は諸々の法律に関する対応を求められます。

AIやDXによって、通関士が法律関連の対応に必要な時間は大幅に削減される可能性はあるものの、最終的な確認や判断は専門家が行う必要があり、通関士の仕事は完全にはなくならないと予想されます。

通関業者の仕事は通関士じゃなくても可能

先述のとおり、通関業者の営業所には必ず通関士を置かなければなりません。

ただし、通関業者の営業所全員が、通関士資格の取得が求められているわけではないのです。

通関業者の全員が通関士じゃなくてもOK

無資格でも通関業者で働ける

通関士の資格を取得すると、通関業者において、専門家として働きやすくなります。

しかし、通関士の資格を持っていなくても、通関業者で働くことは可能です。

通関書類の審査や通関書類への記名については、通関士の独占業務となっていますが、現場で生じる通関業務は多岐にわたります。

通関士の独占業務に該当しない業務は、たとえ通関業務に含まれるとしても、通関士以外の人が行うこともできるのです。

そのため、通関業者で働くことが目的であれば、通関士の資格を取得していなくても、十分に働ける可能性があることを理解しておきましょう。

通関に関する仕事そのものにつく目標がある場合は、まずは無資格でも雇ってもらえる通関業者に就職し、実務経験を積みつつ国家資格取得を目指すとよいでしょう。

貿易業界で働きたい人には貿易事務検定がおすすめ

また、貿易業界で働くことが目的である場合には、通関士ではなく、「貿易実務検定」を受検した方がよいケースがあります。

通関士試験においては、貿易に関連する法令を中心として、通関に関する知識が問われることとなります。

これに対して、貿易実務検定においては、マーケティングや商談、契約、代金決済、信用状、クレームなど、貿易実務に関する幅広い知識が問われます。

また、通関士と違って、貿易実務検定は、C級、B級、A級と、段階的に学習することができます。そのため、貿易業界未経験であっても、安心して取り組める設計となっているのです。

貿易業界において、通関業務も含めた貿易実務に携わりたいと考えている場合には、通関士ではなく、貿易実務検定の学習をしたうえで、実際に受検することをおすすめします。

業界や実務の経験がない場合であっても、試験に合格することで、貿易実務に関して一定の知識等を有することの証明となり、貿易業界への就職・転職に有利に働く可能性が出てきます。

もしも学習を進める中で、通関士としてステップアップしていきたいと感じた場合には、通関士試験に向けた学習に切り替えるのがよいです。

初学者として通関士試験の学習を始める場合と比較して、貿易実務検定の学習において習得した知識が、通関士試験の学習の際に役に立つでしょう。

通関士のおすすめ通信講座まとめ

この記事では、通関士試験対策をより効率的に行うためにオススメの通信講座について、厳選した7スクールを解説してきました。

通関士試験に合格することは、決して簡単なことではありません。

効率よく試験に合格しようと思うのであれば、独学よりも費用がかかるとしても、スクールを利用するのが得策といえます。

そして、忙しい現代人には、スキマ時間にスマホ一つで勉強することができる通信講座の利用がおすすめです。

今回の記事を読んで、気になる講座や自分に合うと思える講座が見つかった場合には、実際に資料請求等を行ってみましょう。そして、将来的に通関士として活躍するためにも、まずは本試験合格に向けて、一歩踏み出してみてください。

【厳選7社】通関士のおすすめ通信講座の合格率実績や特徴を徹底比較!

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