マンション管理士は、マンションの維持管理を専門とするコンサルタントであり、宅地建物取引士(通称:宅建士)、管理業務主任者と並ぶ「不動産三冠資格」の一角をなす国家資格です。なお最近は、賃貸不動産経営管理士と合わせて四冠資格と呼ばれることもあります。
不動産業界では知名度の高いマンション管理士ですが、他業界からのチャレンジを考えている人の中には「マンション管理士の試験は難しいの?」、「マンション管理士ってどんな仕事をするの?」などの疑問を抱くこともあるでしょう。
本記事では、マンション管理士の仕事内容や試験概要、おすすめの勉強方法などを解説していきます。
\ キャリアの悩みは専門家へ相談! /
マンション管理士とは?
マンション管理士とは、マンション管理士試験に合格し、マンション管理士として登録を受け、マンション管理士の名称を用いて、専門的知識をもって、管理組合の運営その他マンションの管理に関し、管理組合の管理者等又はマンションの区分所有者等の相談に応じ、助言、指導その他の援助を行うことを業務とする専門家です。
マンションの管理は「マンション管理組合」が行います。この「マンション管理組合」とは、マンションの区分所有者の全てで構成する組合であり、マンションの管理に関しては素人の集まりであるといえます。
そこで、様々な住人が暮らすマンションを適正に管理するため、専門家の立場から、管理組合へのアドバイス等を行うのがマンション管理士です。
参照:公益財団法人マンション管理センター「マンション管理士とは?」
マンション管理士の仕事内容
マンション管理士の仕事内容は多岐に渡りますが、大別すると主な業務は次の4つです。
- マンション管理組合の運営および助言
- 住人トラブルの解決
- 大規模修繕の内容精査・業者選定
- マンション管理組合の会計管理
マンション管理士はその専門的な知識を活かして、マンション管理組合に寄り添い、適切な運営を支援することが求められます。
それぞれ詳しく解説していきます。
マンション管理組合の運営および助言
マンション管理士の代表的な仕事のひとつとして、「マンション管理組合の運営および助言」があります。
これは、マンション管理の主体である管理組合から、マンション管理に関する疑問点や不明点が出てきた際に、第三者の立場で的確なアドバイスを行う仕事です。
住人トラブルの解決
集合住宅であるマンションの住人間でのトラブル、例えば、騒音トラブルや喫煙トラブルなど起こった際にもマンション管理士は活躍します。
マンション管理士はその衡平な立場で住人トラブルを解決に導くことが求められます。
大規模修繕の内容精査・業者選定
マンション管理士として注目度の高い仕事のひとつに「大規模修繕の内容精査・業者選定」が挙げられます。
マンションの価値を落とさず高いまま維持管理するためには、定期的な大規模修繕が必要不可欠です。この大規模修繕をするにあたり、業者を選定したり、業者から出てきた計画書を見て、その計画が妥当なのか否かを判断したり、妥当でない場合には、管理組合に対して具体的な解決策を提示等を行う仕事です。
マンション管理組合の会計管理
「マンション管理組合の会計管理」もマンション管理士の重要な仕事のひとつです。
マンション管理組合の運営には予算があり、大規模修繕のための積立金の管理もマンション管理組合の業務の一つです。ただし、マンション管理組合の構成員である区分所有者等には、予算や積立金を管理する知識や経験がないことから、マンション管理組合の予算を把握して、何にどの程度の予算を使うべきなのかを判断する等の仕事です。
マンション管理士の独占業務
マンション管理士資格は、平成13年8月に施行された「マンション管理適正化法」において、国家資格として位置付けられていますが、資格創設からしばらくの間、独占業務がありませんでした。
しかし、令和4年に「マンション管理適正化法」が改正され、「マンション管理計画認定制度」が創設されたことにより、マンション管理士にしかできない業務ができたのです。
「マンション管理計画認定制度」とは、管理適正化推進計画が作成された都道府県や市区町村において、マンション管理組合が作成したマンションの管理計画が一定の基準を満たす場合に、当該マンション管理組合が地方公共団体等から適切な管理計画を持つマンションとしての認定を受けることができる制度のことです。つまり、しっかりと管理されているマンションとして、地方公共団体からのお墨付きを受けられるということです。それでは、マンション管理士が当該制度にどのように関与するのでしょうか。
マンション管理組合が地方公共団体に対して、計画の認定を受けるための申請を行うにあたり、マンション管理士が行う「管理計画の認定基準への適合状況の確認(「事前確認」といいます。)」を受けるのが一般的です。この事前確認を受けることによって、地方公共団体からの認定を受けられる可能性がかなり高まるためです。2024年4月時点において、事前確認を行うことができるのはマンション管理士だけです。このことから、マンション管理士の独占業務と言われています。
なお、マンション管理士の試験に合格し、登録を受けただけでは事前確認を行うことはできず、公益財団法人マンション管理センターが実施する事前確認講習を修了する必要がある点には注意が必要です。
また、地方公共団体によっては、そもそも管理適正化推進計画が作成されていない可能性もあります。当該計画がないということは、認定制度自体が存在しないということであり、マンション管理士の出る幕がない点にも注意しましょう。
マンション管理士と管理業務主任者の違い
マンション管理士と似た名称の資格として「管理業務主任者」がありますが、両者の間には明確な違いがあります。どのような違いがあるのか解説します。
立場の違い
マンション管理士と管理業務主任者は、その立場に大きな違いがあります。
マンション管理士は、マンション管理組合のパートナーとしての立場から業務を行うのに対し、管理業務主任者は、マンション管理組合から業務委託を受けた管理会社に所属し、管理業者の立場から業務を行います。
働き方の違い
マンション管理士と管理業務主任者は、働き方にも違いがあります。
マンション管理士は独立開業ができる資格であるのに対し、管理業務主任者は管理会社との雇用関係を前提とした資格です。
業務の違い
マンション管理士と管理業務主任者の行う業務には、明確な違いがあります。
マンション管理士は、マンション管理組合に対して助言等を行うのに対し、管理業務主任者は、マンション管理組合に対して重要事項説明等を行います。
マンション管理士と管理業務主任者どちらを取得するべき?
上述のとおり、マンション管理士と管理業務主任者には明確な違いがあるため、受験を決めるにあたっては、自身のやりたいことと資格取得後にできることとが合致しているか否か、しっかりと判断することが必要です。
いずれもマンション管理に関わる資格ですが、将来的にコンサルタントとして独立開業を考えている方は「マンション管理士」、管理会社に所属してマンション管理することを考えている方は「管理業務主任者」を取得するようにしましょう。
マンション管理士試験の概要
マンション管理士になるためには、例年11月の第4日曜日に実施される「マンション管理士試験」に合格しなければなりません。マンション管理士試験の概要は次表のとおりです。
資格 | マンション管理士 |
---|---|
資格の種類 | 国家資格 |
受験申請期間 | 郵送:2024年8月1日(木)~8月30日(金)※当日消印有効 Web:2024年8月1日(木)~9月30日(月) |
受験資格 | 誰でも受験可能 |
受験手数料 | 9,400円 |
受験地 | 札幌市、仙台市、東京都、名古屋市、大阪市、広島市、福岡市、那覇市及びこれらの周辺地域 |
試験日 | 2023年11月26日(日) |
合格発表日 | 2024年1月5日(金) |
※受験手数料、受験地、試験日、合格発表日については、2023年度試験の実績です。
参照:国土交通省「マンション管理士になるには」
マンション管理士は「不動産三冠資格」の中のひとつであり、不動産業界の中でもニーズの高い資格であるといえます。
マンション管理士の合格基準
マンション管理士試験のテスト形式はマークシート方式で総問題数は50問、1問1点の50点満点の試験です。50点のうち、決められた点数を取れば合格できるという絶対評価の試験ではなく、受験者の得点状況により合格基準点が変動する相対評価の試験です。
直近10年の合格基準点は35~40点の間で変動していますが、35点が1回、36点が4回、37点が1回、38点が3回、40点が1回となっています。平均すると「37点」となっており、合格のためには7割強の得点が必要となります。
合格点 | 当該合格点の回数 |
---|---|
35点 | 1回 |
36点 | 4回 |
37点 | 1回 |
38点 | 3期 |
40点 | 1回 |
平均合格点:37点 |
なお、管理業務主任者試験に合格していると、50問のうち5問の免除を受けることができます。
マンション管理士の合格率は?
マンション管理士試験の合格率は、およそ「7~9%」で推移しています。平均合格率が10%を下回ることを考えると、マンション管理士試験は難関試験であるといえます。
マンション管理士の合格率
直近10年のマンション管理士試験の合格率の推移は次表のとおりです。
不動産系資格の代表である宅建士試験の合格率が15%前後であることを考えると、宅建士試験よりも難しいといえ、不動産系資格の中ではトップクラスの難易度の試験であるといえます。
年度 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
---|---|---|---|
2014年 | 14,937 | 1,260 | 8.4% |
2015年 | 14,092 | 1,158 | 8.2% |
2016年 | 13,737 | 1,101 | 8.0% |
2017年 | 13,037 | 1,168 | 9.0% |
2018年 | 12,389 | 975 | 7.9% |
2019年 | 12,021 | 991 | 8.2% |
2020年 | 12,198 | 1,045 | 8.6% |
2021年 | 12,520 | 1,238 | 9.9% |
2022年 | 12,209 | 1,402 | 11.5% |
2023年 | 11,158 | 1,125 | 10.1% |
参照:公益財団法人マンション管理センター「令和5年度マンション管理士試験の結果について」
マンション管理士の年齢別合格率
2023年度試験における年齢別の受験者数と合格率は次表のとおりです。
年齢 | 受験者数(人) | 合格者数(人) | 合格率 |
---|---|---|---|
~29歳 | 894 | 84 | 9.4% |
30~39歳 | 1,557 | 207 | 13.3% |
40~49歳 | 2,522 | 303 | 12.0% |
50~59歳 | 3,212 | 324 | 10.1% |
60歳~ | 2,973 | 207 | 7.0% |
合計 | 11,158 | 1,125 | 10.1% |
上表を見ると分かるように、50歳以上の受験者数は受験者全体の約55%であり、受験者の年齢層が高い試験であるといえます。
また、合格者の平均年齢は47.9歳となっており、同年の宅建士試験における合格者の平均年齢35.6歳(参照:一般財団法人不動産適正取引推進機構「令和5年度宅地建物取引士資格試験結果の概要」)と比較すると、マンション管理士試験の合格者の年齢層は高いといえます。
マンション管理士の難易度は高い
ここまで見てきたとおり、マンション管理士試験の合格率は7〜11%程度で推移していることから、難易度の高い試験だといえます。
マンション管理士合格に必要な勉強時間の目安
マンション管理士試験に合格するために必要な勉強時間の目安は「500〜700時間」と言われています。1日に2〜3時間程度の勉強時間を確保できたとすると、6ヶ月〜1年くらいの勉強期間が必要となります。
合格率が10%を下回るような試験のため、合格するためには、しっかりと勉強時間を確保する必要があります。
なお、すでに不動産業界に身を置いている人やマンション管理会社で働いている人、宅建士や管理業務主任者の資格を持っている人など、前提知識がある場合には、初学者と比較すると、短い勉強期間で合格することも可能です。
マンション管理士と宅建士の難易度と合格率を比較
マンション管理士試験と宅建士試験の直近10年間の合格率は次表のとおりです。
年度 | マンション管理士 | 宅建士 |
---|---|---|
2014 | 8.4% | 17.5% |
2015 | 8.2% | 15.4% |
2016 | 8.0% | 15.4% |
2017 | 9.0% | 15.6% |
2018 | 7.9% | 15.6% |
2019 | 8.2% | 17.0% |
2020 | 8.6% | 15.3% |
2021 | 9.9% | 16.8% |
2022 | 11.5% | 17.0% |
2023 | 10.1% | 17.2% |
上表の合格率推移を見ると分かるように、宅建士試験よりもマンション管理士試験の方が合格率は低く、マンション管理士試験の方がより難易度の高い試験であるといえます。
マンション管理士と管理業務主任者の難易度と合格率を比較
マンション管理士試験と管理業務主任者試験の直近10年間の合格率は次表のとおりです。
年度 | マンション管理士 | 管理業務主任者 |
---|---|---|
2014年 | 8.4% | 21.0% |
2015年 | 8.2% | 23.8% |
2016年 | 8.0% | 22.5% |
2017年 | 9.0% | 21.7% |
2018年 | 7.9% | 21.7% |
2019年 | 8.2% | 23.2% |
2020年 | 8.6% | 23.9% |
2021年 | 9.9% | 19.4% |
2022年 | 11.5% | 18.9% |
2023年 | 10.1% | 21.9% |
管理業務主任者試験よりもマンション管理士試験の方が合格率は低く、マンション管理士試験の方がより難易度の高い試験であるといえます。
管理業務主任者はマンション管理会社での雇用を前提とした資格であるのに対し、マンション管理士は独立開業を想定した資格であるという大きな違いが、合格率にも反映されているのです。
マンション管理士の難易度が高い理由
上述のとおり、マンション管理士は難関資格といえます。ではなぜ試験の難易度が高いのか、その理由について解説します。
- 出題範囲が広い
- 法令知識が問われる
- 相対評価の試験である
上記について、詳しく解説していきます。
マンション管理士の難易度が高い理由①:出題範囲が広い
理由の1つめは「出題範囲が広い」ことです。
マンション管理士試験の出題範囲は、大きく分けると次の4つです。
- 区分所有法など法令に関する科目
- 管理組合の運営に関する科目
- 建築基準法等・建築設備に関する科目
- マンション管理適正化法に関する科目
マンション管理士は受験資格がないことから、誰でも受験することができますが、法令や建築設備などの専門性の高い科目ばかりです。そのため、法律の初学者や不動産業界の未経験者にとっては、馴染みのない内容も多く、一つ一つの科目のハードルが高いといえます。
マンション管理士の難易度が高い理由②:法令知識が問われる
理由の2つめは「法令知識が問われる」ことです。
法令科目として、区分所有法を中心に、民法、標準管理規約、マンション管理適正化法からの出題があり、全50問のうち、約6割が法令からの出題となっています。
法律の初学者が独特の用語や概念を理解するのは容易ではありません。全体の約6割を占める法令科目をマスターできなければ、合格は遠のいてしまいます。
マンション管理士の難易度が高い理由③:相対評価の試験である
3つめは、「相対評価の試験である」ことです。
マンション管理士試験は、決まった点数を取れば合格できるという絶対評価の試験ではありません。合格基準点は毎年変わり、受験者全体から上位10%程度で線を引かれる相対評価の試験です。
実施年度によっては、同じ点数であっても合格する場合もあれば不合格となる場合もあるということです。
不動産業界に従事しているなど、前提知識がある受験者がいる中で上位10%程度に入るのは容易ではなく、マンション管理士試験を難しくしている要因の一つといえます。
マンション管理士の合格を目指すためのおすすめ勉強方法
マンション管理士試験に合格するためにおすすめの勉強方法は次の3つです。
- 独学
- 通信学習
- 予備校
勉強方法ごとのメリットとデメリットを提示したうえで、それぞれの勉強方法に向いている人を解説します。
独学で勉強する
1つめは、独学で勉強することです。通信学習や予備校の基本講座は利用せず、市販の参考書と問題集で勉強する方法です。
独学のメリットとデメリットは次のとおりです。
市販の参考書と問題集だけで勉強する場合、1万円もあれば、教材を揃えることができます。通信学習や予備校の場合、数万円以上の費用がかかることと比較すると、安価に抑えることができます。
また、時間的・場所的に拘束されず、自分のペースで勉強を進められるのも独学のメリットです。
ただ、独学の場合、難解な専門用語を理解することも含めて、一人で勉強をしなくてはなりません。分かる人に教えてもらうことができないため、途中で挫折する可能性が高まります。
また、本試験当日までに、合格ラインを突破できるだけの実力を付けられるように、自分で勉強のペース配分をしなければなりません。
以上を踏まえると、独学でのチャレンジが向いているのは以下のような人です。
- 勉強にお金をかけられない人
- 他資格の勉強経験があり、勉強習慣がある人
- 既にマンション管理会社等に所属していて、業界知識がある人
通信学習を利用する
2つめは、通信学習の利用です。マンション管理士の通信講座をスマホやPCで受講する方法です。
通信学習を利用する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
通信学習を利用することの最大のメリットは、好きな時間、好きな場所で、プロの講師による講義を視聴することができることです。
難解な専門用語も分かりやすく解説してもらえますので、挫折せずに勉強を進めることができます。
ただ、プロの講師による講義を受けられるからこそ、独学の場合と比較すると、費用がかかります。費用の相場は数万円程度です。
また、通信学習の場合、自分でスマホやPCから講義を視聴することで勉強を続けていく必要があります。講座を購入して満足してしまう人もいるため、注意しておきましょう。
以上を踏まえると、通信学習でのチャレンジが向いているのは以下のような人です。
- 仕事や家事・育児で忙しい人
- 初学者の人
- 他資格の受験経験がある人
予備校に通って勉強する
3つめは、予備校の利用です。決められた教室に通い、マンション管理士の講座を受講する方法です。
予備校を利用する場合のメリット・デメリットは以下のとおりです。
予備校を利用することの最大のメリットは、プロの講師による講義を目の前で受けられることです。生の講義ならではの臨場感があり、教室内には他の受講生もいるため、本試験までモチベーション高く勉強を続けやすいことも魅力です。
ただ、通信学習と比較しても費用は高くなっており、相場としては安くても10万円を超えるものが多いです。。
また、講義の日時と教室が決まっているため、時間的・場所的に拘束されてしまいます。
以上を踏まえると、予備校利用でのチャレンジが向いているのは以下のような人です。
- 絶対に合格したい人
- 一人での勉強に不安がある人
- 時間や場所の融通が利く人
マンション管理士の資格取得メリット
ここからは、マンション管理士の資格を取得することによるメリットを3つ解説します。
- 独立開業が見込める
- マンション管理会社への転職に有利
- 収入アップが見込める
独立開業が見込める
1つめは、独立開業が見込めることです。
先述のとおり、マンション管理会社での雇用が前提の管理業務主任者と異なり、マンション管理士は、独立開業ができる資格です。
マンション管理に関する知識や経験を持った専門コンサルタントとして、自分の力で活躍の場を広げられることが魅力といえます。
マンション管理会社への転職に有利
2つめは、マンション管理会社への転職の際に有利になることです。
マンション管理士の資格を保有していることで、マンション管理に関する一定水準以上の知識を有していることの証明となります。
たとえ業界未経験であったとしても、マンション管理会社への転職にあたっては、マンション管理士の資格が有利に働くのです。
収入アップが見込める
3つめは、収入アップが見込めることです。
マンション管理会社の中には、マンション管理士資格を保有していることに対して「資格手当」を支給する会社があります。
毎月の給与に資格手当が上乗せされるため、仕事のモチベーションアップにも繋がります。
マンション管理士資格取得の注意点
マンション管理士の資格取得や資格取得後の活躍方法について、事前に知っておくべき注意点を解説していきます。
勉強時間の確保が必須
マンション管理士試験に合格しようとすると、プライベート時間を勉強に充てる必要があります。
マンション管理士試験の受験を考える人の多くは社会人です。仕事や家事・育児で忙しい中、勉強時間を確保しなければなりません。
受験勉強を開始する前に、しっかりと認識しておきましょう。
独立開業には「資格の掛け合わせ」が一般的
マンション管理士資格を取得するメリットの1つに、独立開業が見込めることがありました。
ただ、マンション管理士のみで独立開業するのではなく、行政書士や建築士といった資格と掛け合わせることによって独立開業するケースが多いようです。
マンション管理士資格を活かして、市場にどのような価値提供ができるのかを考えたうえで、独立開業に踏み切るのが得策といえます。
マンション管理士にはコミュニケーション能力が求められる
マンション管理士の主な業務は、マンション管理組合に対するコンサルティングです。組合を構成する住人に論理的に説明し、納得してもらう必要があります。ときには、住人トラブルの解決のために、仲裁に入ることもあるでしょう。
人を相手にする仕事であるため、コミュニケーション能力は欠かすことができない点に注意が必要です。
マンション管理士の難易度・合格率まとめ
この記事では、マンション管理士の試験概要や類似資格との難易度の比較、おすすめの勉強方法などについて解説してきました。
不動産業界への転職を考えている人や不動産業界でさらに活躍したい人、将来的に独立開業を考えている人は、ぜひマンション管理士試験にチャレンジしてみてください。
\ キャリアの悩みは専門家へ相談! /