栄養士の就職先と職場選びのポイントを解説!求人の具体的な探し方は?

栄養士の就職先と職場選びのポイントを徹底解説!
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就職を控えた栄養士の中には「栄養士の就職先ってどんなところがあるの?」と悩む人が多くいます。

本記事では、栄養士や管理栄養士の就職先にどういった職場があるのかに加え、具体的な求人の探し方を解説していきます。

職場の特徴を理解し、就職活動に活かしたいという人は、ぜひ参考にしてください。

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目次

栄養士の就職先を選ぶポイント

就職先を選ぶポイントは、求職者が就職先になにを求めているのか優先順位を決める必要がありますので解説していきます。

仕事内容で選ぶ

栄養士の就職先を選ぶ際は「仕事内容で選ぶ」のがポイントのひとつです。

栄養士の仕事は給食を作るだけではありません。そのことを知っていても、給食管理以外にどのような仕事をしているか理解している人は少ないようです。

栄養士の主な仕事内容は以下の通りです。

仕事内容仕事内容詳細
栄養教育食育指導を通して子どもたちに食の重要性を教える。
給食管理対象者の食事バランスを考慮し、レシピの作成から食事の提供、洗浄までを担当する。
商品開発消費者のニーズに応じた食品を開発する。
栄養相談個々のニーズに合わせた栄養をアドバイスする。
健康セミナー対象者を集めて健康に関するセミナーや講座を主催する。
栄養士の主な仕事内容

他の就職先を知らないために、栄養士のイメージである給食管理の仕事に就いたとしても、やりがいも感じなければ、モチベーションも上がらないでしょう。その場合、短期離職に繋がる可能性が高く、自身のキャリア設計に大きな修正が必要になります。

給食管理という仕事が自分に合っていれば問題ありませんが、他の働き方を知らないまま就職活動をすると、大きな機会損失に繋がります。そのため、栄養士としてどのような仕事内容があるのかをしっかり理解したうえで就職先を決めるとよいでしょう。

働く施設形態で選ぶ

栄養士は病院や福祉施設など、様々な施設で活躍可能な国家資格です。ですが、施設形態によって求められる役割が異なるため、就職先を選ぶうえでしっかり確認しておくことが重要です。

栄養士が求められている代表的な職場としては、病院や保育園、福祉施設などがあり、いずれも給食を管理する職場ですが、給食管理にも施設によりそれぞれ目的が違うので、自分が目指す目的に合う職場を選びましょう。

栄養士が求められる主な施設と求められる役割は以下の通りです。

施設形態求められる役割や仕事内容
病院治療食の提供と栄養指導を通し、患者の回復をサポートする。
保育園子供たちの栄養管理に加え、食育指導を行い、子供の発達をサポートする。
福祉施設給食管理全般に加え、利用者一人ひとりに合わせた栄養ケア・マネジメントを行う。
保健センター地域住民の健康増進、疾病予防のために栄養指導や健康講座の実施。
栄養士が働く施設形態

選択肢がたくさんあって選べないという人は、一番興味のある施設を一つ選び、まずは企業分析してみましょう。1つの企業・施設のことを深く知ることで、自身の興味がある分野、ない分野を明確にすることが出来ます。

給与で選ぶ

栄養士として就職先を選ぶうえで、給与は大事なポイントのひとつです。

給与が極端に低い場合、ライフイベントに応じて転職をしなければならなくなる可能性が高くなります。そのため、給与条件は求人をしっかり確認しておかないといけないポイントのひとつです。

厚生労働省によると栄養士の年収の平均は38.4歳、月間165時間働いて379.1万円という統計となっています。

栄養士は職場や業界により給与に差があるので、しっかりと求人を見比べて仕事内容と給与が自分の思う範囲に収まるように選ぶことが重要です。

やりがいのある仕事内容でも給与が見合わない場合、経済的な部分で疲弊してしまい「こんなはずではなかった」と感じてしまうかもしれません。

また、給与の高さがやりがいに繋がっていれば良いのですが、給与だけ良くて仕事にやりがいを見いだせない場合、苦労して就職した職場でもいずれ転職することになるので、給与と仕事のやりがいのバランスを考えて求人探しをしましょう。

参照:厚生労働省「就職情報提供サイトJobtag」

※地域や施設形態により差があるため注意!

職場の評判で選ぶ

可能であれば、希望している求人の「職場の評判」はチェックしておきたいポイントのひとつなります。

職場の評判を知る方法として効果的なのは「実際に働いている職場の人に話を聞くこと」ですが、希望している職場に知り合いがいないという人がほとんどだと思います。

そんなときは、OpenWorkや転職会議のような口コミサイトを利用しましょう。口コミサイトを利用することで、実際の声を聞けますので入社した後のギャップを減らせるでしょう。

しかし、口コミサイトは実際の社員が書き込みしているため、地方にある企業の口コミが少なかったり、情報が古かったりする場合があるため、注意しておきましょう。

通勤時間で選ぶ

以外に見落とされる就職先選びのポイントとして「通勤時間」が挙げられます。

通勤時間は出金の際に必ず使わなければならないにもかかわらず、給料に反映されることはありません。

通勤時に資格の勉強やリラックスできる方なら問題ありませんが、基本的には通勤に時間をかけずに少しでもプライベートの時間を増やしたいと思う人が多いのではないでしょうか。とくに、周りの人たちの通勤時間が短いと「なんで自分はこんなに苦労して通勤しているんだろう」と悩むこともあります。

長時間の通勤は日々の疲れに加えて、プライベートな時間が削られるため、生活の質にも悪い影響を与えることになるので不満に思う可能性があるなら通勤時間を考慮するのが良いでしょう。

栄養士の就職先を一覧で解説

栄養士の就職先は多くありますが、代表的な就職先である以下の7つについて、特徴やメリット・デメリットを解説していきます。

栄養士の主な就職先
  • 学校
  • 保育園・幼稚園
  • 病院
  • 福祉施設(介護施設・障がい者施設)
  • 食品会社
  • 自衛隊
  • 保健所

学校

学校に勤める栄養士は以下の2つの職種があります。

職種特徴
栄養教諭教員免許が必要、授業を受け持つ
学校栄養職員献立作成や調理等の給食管理
学校で働く栄養士の職種

同じ学校で働く栄養士でも、栄養教諭の方が学校運営に関わる仕事が多い点が特徴といえるでしょう。栄養教諭の具体的な仕事内容は以下のものが挙げられます。

学校栄養教諭の主な仕事内容
  • 学校給食に関する基本計画への参画
  • 栄養管理
  • 学校給食指導
  • 衛生管理
  • 検食等
  • 物資管理
  • 調査研究等

学校の栄養士として働くメリットは、子どもたちに直接食育を教えることで、健康の大切さを教えられることです。特に栄養教諭は公務員でもあるため、雇用が安定していることが多いことがメリットと言えるでしょう。

デメリットとしては、業務量が多くなることです。上記のとおり学校栄養士の仕事内容は、煩雑になることがデメリットといえるでしょう。

学校小さな子どもに対して食の重要性を教える大切な仕事です。そのため、学校の運営にも関わりながら多くの仕事をこなしていく必要がある点を理解しておきましょう。

参照:文部科学省「学校栄養教員の職務内容について」

保育園・幼稚園

保育園・幼稚園の栄養士は、0歳〜6歳までの子どもに対して給食を提供を行います。

保育園・幼稚園栄養士は、給食管理が主な仕事内容で、献立作成から調理、発注までを行います。

食育として子どもたちに食に対して興味を持ってもらうことで、食の大切さを教えることや、給食だよりの作成で、保護者との繋がりを大切にしていきます。

自分が保育園・幼稚園に行っているときに、親から「今日の給食何だった?」というような話はありませんでしたか?そのような会話も、食の意識を高めるための教育の一環として行われています。

保育園・幼稚園の栄養士になるメリットは、自分が作った料理を子どもたちに楽しみながら食べてもらうことで、子どもたちの成長や教育に貢献できることです。

保育園・幼稚園の栄養士として働く際の注意点として、「保育士・幼稚園教諭と子連携して業務を行う必要がある」ことが挙げられます。栄養士がアレルギー食を作っても、保育士・幼稚園教諭が食物アレルギーの知識が欠けている場合、事故につながる可能性があります。

そのため、保育士と情報共有・連携をとりながら食物アレルギーの提供に注意を払いながら給食を作成していくことが大切です。

病院

病院で働く栄養士は、疾患のある患者に対して適した治療食を提供を行う点が特徴です。

治療食とは、具体的には塩分を通常より控えめにしたり、カロリーを調整したりして栄養バランスを考えた食事のことです。病院における栄養士は、栄養に関する専門的な知識を活かして、「患者の回復をサポートする」ことが求められます。

病院では、医者や看護師、リハビリ職(PT・OT・ST)をはじめとした様々な専門職の人が働いています。そのため、病院で働く栄養士は、医師や看護師など多職種と連携して仕事をしていくことが求められます。

病院栄養士のメリットとして、献立作成や食材発注に加えて、治療食や食事形態、経管栄養剤、監査書類について詳しくなれるため、より栄養士としての専門性を深めることが出来る点が挙げられます。また、患者からの「美味しかった」という言葉や手紙を貰うことでモチベーションも上がるでしょう。

病院栄養士のデメリットは、早番や遅番などシフト制の中で働くことが多いので、慣れないうちは不規則な生活になってしまうことです。

福祉施設(介護施設・障がい者施設)

介護施設や障がい者施設などの福祉施設で働く栄養士は、利用者が低栄養にならないように注意しつつ、普段の食生活を楽しんでもらえるような工夫を求められます。

仕事内容は主に給食管理なので、献立作成から調理、食材発注など給食に関わることが主な仕事になっており、海の日や勤労感謝の日などの祝日を利用して行事食やイベント食で利用者の満足度向上を目指すことも栄養士の仕事です。

福祉施設栄養士のメリットは、行事食やイベントを通じて利用者と話をするときに「今日は楽しかった。また美味しい料理が食べたい」と言ってくれることも多いので企画の提案が楽しくなることです。

例えば、七夕の際は流しそうめん、夏には祭りの屋台風に焼きそばを作るなどの工夫を行い、非日常を味わってもらうことで、一緒に楽しむことも醍醐味といえます。

デメリットとして、高齢者施設で働く場合はペースト食・流動食など見た目が何の食材かわからない場合も、工夫して楽しませる力を付ける必要があることです。

食品会社

食品会社の栄養士は営業や商品開発など、募集されている職種により仕事内容が変わることが特徴です。

食品会社の取り扱っている商品により「サンプルの作成」「レシピ・企画書の作成」「営業としての商談」など、多くの仕事に触れられますので商品を扱う仕事がしたい方には魅力的な職業ではないでしょうか。

食品会社で働くメリットとして、営業スキルやコミュニケーション能力が養われやすい点が挙げられます。取引先の企業や施設の人たちと接することが多く、病院への営業の場合、医師や看護師など専門性の高い職種にも商品の勉強会をするため、プレゼン力も求められます。そのため、中期的なキャリアを考えた際に「栄養士以外に転職しやすくなる」「キャリアの選択肢が広がる」という点も特徴といえるでしょう。

デメリットは、顧客優先の仕事になるため、スケジュールが複雑になりやすいことが挙げれます。

自衛隊

自衛隊で働く栄養士は、国家公務員として駐屯地(平時に駐在する基地)に配属されます。

自衛官は、日常の訓練により一般の人よりも身体活動レベルが高いため、その必要カロリーを計算し、献立作成から調理まで行います。

自衛隊で働く栄養士のメリットは、国家公務員なので収入が安定していることや安心して働いていけることです。

デメリットとしては、募集人数が少ないことです。参考として、令和5年の航空自衛隊の任期付隊員(栄養士)の募集案内では採用予定人数が1名となっています。また、年齢制限もあるため、計画的に行動しなければなりません。

そのため、「栄養士としてのスキルを自衛隊で活かしたい」と考えている人は、計画的に就職活動を行う必要があるため、注意しておきましょう。

参考:防衛省「任期付隊員(栄養士)募集案内」

保健所

保健所で働く行政栄養士は、地域住民に対して健康づくり及び栄養・食生活の改善を基本指針として働くことが特徴です。

行政栄養士業務指針は以下のとおりです。

行政栄養士業務指針
  • 組織体制の整備
  • 健康・栄養科代の明確化とPDCAサイクルに基づく施策の推進
  • 生活習慣病の発症予防と重症化予防の徹底のための施策推進
  • 社会生活を自立的に営むために必要な機能の維持及び向上のための施策推進
  • 食を通じた社会環境の整備の促進

行政栄養士の仕事は「食を通じた社会環境の整備促進」です。「食を通じた社会環境の整備促進」とは、特定給食施設における栄養管理状況の把握及び評価に基づく指導・支援を行うことを指します。

具体的な仕事内容としては、要介護者や子育てを行ってる家庭へ栄養指導を行うことや、地域の生活習慣病の防止や栄養指導のために講習会を実施することなどが挙げられます。

保健所で働く行政栄養士の代表的なメリットは、地域住民に直接栄養面で地域貢献できることや地方公務員であることから収入が安定していることです。

デメリットとしては、年齢制限がある中で公務員試験に合格する必要があるため、他の業界に比べると就職のハードルが高くなることが挙げられます。

参考:厚生労働省「新たな行政栄養士業務指針のねらいと健康・栄養政策の推進」

栄養士の就職先の探し方

栄養士として就職先を探す場合は、主に以下の方法が挙げられます。

栄養士の就職先の主な探し方
  • 転職サイトを利用する
  • 新卒の場合は学校のキャリアセンターへ相談
  • ハローワークで探す
  • 各都道府県の栄養士会HPで探す

転職サイトを利用する

栄養士の最も一般的な就職先の探し方として、「転職サイトを利用する」ことが挙げられます。転職サイトとは、WEBを通して求人情報や転職サポートを受けられるサービスの総称ですが、サービスによってメリット・デメリットがあるので注意しておきましょう。

転職サイトの主な種類と特徴は以下の通りです。

種類特徴
転職エージェントサポートが充実している。
履歴書や職務経歴書等の添削がある。
自分のペースで行動しづらい。
求人サイト基本的に転職サポートは無い。
自分のペースで転職活動を進めやすい。
転職サイトの種類と特徴

転職サイト毎に特徴があるため、上表の情報を踏まえたうえで自身の目的や状況に応じて使い分けをしていきましょう。

栄養士専門の転職サイト活用がオススメ

就職先を探す方法は非常にさまざまな選択肢がありますが、「栄養士として働く」ことが決まっている場合は「栄養士専門の転職サイト」を利用するのがオススメです。

栄養士専門の転職サイトであれば、栄養士に特化した豊富な求人情報を得られることに加え、専門領域に特化した手厚いサポートを受けることが可能となります。栄養士特化の転職サイトを利用すれば、面接対策や応募書類の作成サポートをしてくれるキャリアアドバイザーも「栄養士特化の専門性」を持った担当者が多いため、上手く活用することで転職活動を有利に進めることが出来るでしょう。

栄養士におすすめの転職サイトはこちら

新卒の場合は学校のキャリアセンターへ相談

栄養士の学校に通い、新卒として栄養士になる場合は「キャリアセンター」を利用するのがオススメです。

栄養士の学校には学生の就職をサポートするキャリアセンターがあり、栄養士求人の紹介を受けられることに加え、面接対策や応募書類の作成について相談することも可能です。

所属する学校にもよりますが、一般には非公開の求人が出ている場合も有るため、新卒の場合はまずはキャリアセンターに相談するとよいでしょう。

ハローワークで探す

地元の企業や病院で就職をしたい場合は、ハローワーク(公共職業安定所)で求人を探すのがオススメです。

地元が地方の場合、求人サイトでは選択肢が限られてしまいがちですが、ハローワークならその地域に特化した求人情報が豊富に取り扱われています。

栄養士の場合、地方でもハローワークであれば保育園や病院、福祉施設の求人が掲載されていることが多いです。

地方で就職活動をしたい方はハローワークを利用し、自分に合った仕事を見つけましょう。

各都道府県の栄養士会HPで探す

働きたい職場が所在する県の栄養士会の公式ホームページにアクセスすることで、無料で求人を紹介してくれるサービスがあります。

栄養士会の求人紹介サービスでは、栄養士又は管理栄養士の資格を持っていれば、栄養士会の会員でなくても利用できます。

利用のためには、履歴書と周書記希望条件を郵送で送る必要があるため、転職サイトの利用と比較するとやや手間がかかる点は注意しておきましょう。

>公益社団法人日本栄養士会HPはこちら

栄養士が就職先を選ぶ際の注意点

就職先選びで注意しなければならないことは以下のとおりです。

栄養士が就職先を選ぶ際の注意点
  • 企業分析を怠らない
  • 給与や福利厚生のみで選ばない
  • 適切な求人検索方法を選ぶ
  • 規模やイメージで選ばない

順番に解説していきます。

企業分析を怠らない

就職活動をする際に、履歴書の作成や自己分析、面接対策はすると思いますが、企業分析にまで気が回らない人も多いのではないでしょうか。

企業分析を怠ってしまうと本当に自分がやりたいことが就職先でできないこともあるため注意が必要です。

たとえば、将来的に管理栄養士の資格を取得し、栄養指導がしたい場合、病院という理由だけで選んでしまうと失敗する恐れがあります。

病院にはそれぞれ急性期、回復期、慢性期などの機能があるのはご存じでしょうか。同じ病院でも求められる役割が異なるため、求職者は病院だからできると思っている仕事でも、対象の病院では求められていないこともあるからです。

自分のやりたいことと病院の求めることが合致しなければ、やりたいことが十分にできないことがあります。

将来的に管理栄養士になり栄養指導がやりたい場合、慢性期を選んでしまうと寝たきりの患者が多いため、栄養指導を実施する機会が少なく、ミスマッチになってしまいますので注意しましょう。

ミスマッチを避けるためにもSNSや口コミサイト、転職エージェントを利用して企業分析しましょう。

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給与や福利厚生のみで選ばない

給与が高くて福利厚生も良いことが仕事のやりがいに繋がることはありますが、それだけで就職先を選ぶのは避けた方が良いでしょう。

長期的に働き続けるためには、仕事にやりがいを感じることが大切です。

給与や福利厚生が良くても、自分がやりたくない仕事をしている場合、ストレスを感じることがありますし、職場環境が悪ければ精神的なストレスも増えます。

そのため、給与の高さや福利厚生の良さを重視すると同時に、仕事内容や職場環境などにも注意を払いながら就職活動をすすめるのが良いでしょう。

適切な求人検索方法を選ぶ

人により適切な求人検索方法が異なるため、自分に合った方法で検索しなければ時間がかかってしまうばかりか、探している条件に合う求人が見つからないこともあるため注意が必要です。

新卒者であれば学校のキャリアセンター、マイペースに転職したい方は求人サイト、すぐに条件に合った職場を探したい場合は転職エージェントなど、サービスの特徴を考慮し、自分に合った方法で求人を探しましょう。

規模やイメージで選ばない

職場を選ぶ際には、規模やイメージだけで判断しないようにしましょう。

大手企業や大規模な施設だから安心だと思いこんでしまうと、ミスマッチの原因となります。大きな組織では部署が多く、自分が希望する仕事ができないことも多い点に注意しておきましょう。

たとえば、大手食品メーカーに入社して商品開発に携わりたい場合でも、まずは自社商品を知る必要があるため営業部門から始める食品メーカーもあります。

そのため、自分が本当にやりたい仕事ができる職場であるかを考慮して、規模に関わらず就職先を選択することが大切です。

栄養士養成施設の就職状況

周りの新卒栄養士がどのような就職先で働いているかを把握しておくことで、自分の入りたい業界の規模や競争率の参考にできます。

ここでは、栄養士養成施設の就職状況の実態について解説していきます。

参考:一般社団法人全国栄養士養成施設協会「卒業生の就職率と就職先」

就職率は90.3%(2022年度)

栄養士・管理栄養士養成施設の卒業生(令和4年度)は合計17,216名に対し、就職率は90.3%と高い数字となっています卒業生の主な進路としては以下の通りです。

進路割合
栄養士・管理栄養士として就職66.9%
栄養士・管理栄養士以外の就職23.4%
進学・自営業4.9%
その他4.8%
栄養士養成施設卒業生の進路

上表を見ると、全体の66.9%の栄養士・管理栄養士養成校の卒業生が、栄養士として就職していることが分かりますが、全体の23.4%は資格と直接関係のない職場に就職していることが分かります。

>管理栄養士の難易度と合格率はコチラで解説

栄養士の就職先の内訳

管理栄養士・栄養士がどのような職場で働いているか把握しておくことで、就職活動の参考にできます。

ここでは、管理栄養士・栄養士養成施設卒業生の就職先の内訳を解説していきます。

管理栄養士養成施設卒業生の就職先

管理栄養士養成施設の卒業生が就職している割合は以下のとおりです。

就職先割合
病院31.37%
企業27.47%
委託給食会社等11.44%
児童福祉施設9.78%
介護保険施設8.6%
学校3.91%
社会福祉施設3.27%
行政2.66%
その他1.01%
教育機関0.49%
管理栄養士養成施設卒業生の就職先構成比率

管理栄養士卒業生の就職率が高い職場は病院や企業、委託給食会社等であるため、栄養管理や商品に関わる仕事、給食管理で資格を活かせる就職先を選んでいることがわかります。

学校や行政、教育機関は募集が少ないことや、求人によっては公務員試験に受かる必要があるため、全体としての就職先としては少なくなっています。

就職先により仕事内容がことなるため、職場の特徴や働き方を把握したうえで応募しましょう。

栄養士養成施設卒業生の就職先

栄養士養成施設の卒業生が就職している割合は以下のとおりです。

就職先割合
病院20.59%
児童福祉施設20.08%
委託給食会社等16.75%
企業16.10%
介護保険施設12.22%
学校8.25%
社会福祉施設2.77%
その他2.0%
教育機関0.8%
行政0.44%
栄養士養成施設卒業生の就職先構成比率

管理栄養士に比べると、病院や企業への就職割合が低く、委託給食会社などへの就職割合が高いことが分かります。栄養士卒業生の就職率が高い職場は、児童福祉施設や委託給食会社等であるため、給食管理の仕事を軸に就職先を選んでいることが推測されます。

栄養士の施設での仕事内容は給食管理が多いため、「どの施設で働いていきたいか」を考えることが重要となります。

栄養士の就職先の探し方に関するよくある質問

最後に、栄養士の就職先探しについて、よくある質問について解説していきます。

栄養士と管理栄養士の就職先はどのように異なりますか?

栄養士と管理栄養士の就職先は病院や企業、保育園など様々ですが、どちらの職種も就職先は同じです。

しかし、病院のような臨床に関わる知識が必要な場合、栄養士は患者の給食を作る給食管理、管理栄養士は患者の健康状態の回復をサポートする栄養管理のように業務内容が異なることがあります。

また、企業によっては同じような業務内容でも資格手当に差があることもあります。

就職先により業務内容や待遇の違いはありますが、就職先の種類は大きく異なることはありません。

最初の職場はどうやって選べばいいですか?

最初の職場選びは、興味のある分野に関係する職場を選ぶことをおすすめします。

仕事は継続して行うことであるため、ストレスを感じてしまうと継続が困難になります。しかし、自分が目指したいことであれば、辛いことでも継続できることもあるためまずは、継続させるために興味のある分野で働き、やりがいを見つけて行くことが大切です。

学生の場合は、学内に設置されたキャリアセンターや、栄養士特化の転職エージェントに相談しつつ進めるとよいでしょう。

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年収を上げたいのですが転職で実現できるでしょうか?

栄養士として経験を積み、転職することで年収を上げることは可能です。

しかし、地域や業界、タイミングにより転職したら必ず上がるわけではないことは理解しておく必要があります。

たとえば、厚生労働省によると栄養士の平均年収は38.4歳で371万円という数字が出ているため、この年収より上を目指す場合、管理職としての実績や管理栄養士としての経験が必要になってくることもあります。

一人で転職活動をして年収を上げるためには、転職活動の試験の際に年収交渉が必要です。

しかし、「栄養士特化型の転職エージェント」等を利用することで、キャリアアドバイザーが年収交渉をしてくれるため、一人での交渉が不安であればおすすめのサービスです。

栄養士は社会人でも目指せますか?

社会人でも栄養士を目指すことは可能ですが、やや難易度が高いといえます。

栄養士になるためには、大学や短大、専門学校などの養成校において2~4年学ぶ必要がありますが、夜間学校や通信講座による学習方法がないため、平日昼間に働くことが出来ません。そのため、社会人として働きつつ栄養士を目指す場合は、働き方の工夫が必要となります。

また、栄養士の養成校に通うためには200~500万円程の学費が必要になるため、経済的にもハードルが高いといえるでしょう。

栄養士の就職先まとめ

栄養士として就職する際には、就職先に対して求めることに優先順位をつけることが大切です。

優先順位はあくまで優先順位なので一つのことに固執せず、バランスよく検討していくことで失敗しない就職活動が可能です。

また、自分に合った職場を選ぶ際にも何をやりたいか興味のある分野を選ぶことで、就職した後も継続的に仕事ができます。

新卒の場合、就職活動が不安なことも多いので、栄養士特化の転職エージェントや学校にキャリアセンターに相談しつつ進めていくとよいでしょう。

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